「好きな時間は、表彰台に上る瞬間」室屋義秀さん・佐藤琢磨さん・中上貴晶さん――MY TIME〜私の時間術〜 Vol.30

時間は誰でも平等。だからこそ一日24時間、限られた時をどう使うかが「人生を楽しむ」ための鍵となる。様々な業界で活躍する人物から「時計」と「時間」のこだわりを聞く本連載。記念すべき第30回は、ブライトリングのスクワッド・コンセプトから生まれたジャパン・レーサーズ・スクワッドのメンバー3名による対談内容と、先日開催されたイベントの模様を併せてお届けする。

文/赤坂匡介 撮影/高橋敬大

(左から)レーシングドライバー、佐藤琢磨選手。MotoGPレーザーの中上貴晶選手。エアロバティックパイロットの室屋義秀選手。世界トップカテゴリーで戦う彼らが、ジャパン・レーサーズ・スクワッドを構成するメンバー

ブライトリングによって繋がれたスペシャルな3人組

2019年12月、世界の舞台で活躍するトップレーサーで構成される「ジャパン・レーサーズ・スクワッド」のメンバーが集った初のイベント『JAPAN RACERS SQUAD MEETING』が開催された。チームの結成は、“それぞれのジャンルのトップレベルで戦う3名がチームを組み、共通のミッションに挑戦する”という、ブライトリングのスクワッド・コンセプトから生まれたものだ。メンバーは、2017年レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンの室屋義秀選手、2017年インディ500覇者の佐藤琢磨選手、そしてオートバイレースの最高峰MotoGPで活躍する中上貴晶選手だ。彼らの共通ミッションは「子どもたちに夢を追うことの大切さを伝える」こと。今回のトークイベントは第1部がシーズンを振り返る「レーサーズ・セッション」で、第2部が子どもたちに自分たちの経験を通して夢を叶える方法や夢の大切さなどを伝える「ドリーム・セッション」となっており、“ミッションクリア”を意識した構成が取られた。

上の写真は第1部「レーサーズセッション」のワンシーン。2019年のシーズンについて、室屋選手は複雑な表情で「4戦中3戦優勝だったが、総合2位」という結果を報告。すると、佐藤選手がすかさず「ポイントシステムがおかしいよ!」と、愛のあるフォローを入れた。佐藤選手自身は17戦中2勝で、「今まで積んできた経験を生かしてタイトルを狙いたい」と目を輝かせ、新シーズンへの抱負を語った。中上選手はシーズン中に負傷し、後半3レースを欠場せざるを得なくなったことを悔しそうに語った。

 

トップレーサーが語る「ブライトリングの魅力」

登壇中、彼らの腕にはブライトリングの時計が巻かれていた。

室屋選手が着用していたのは、アベンジャー クロノグラフ 43。モダンなパイロットウオッチはトッププロの目から見ても魅力的なようで、「アビエイターにとって、時計は止まってしまったら命に関わる重要なアイテム。ブライトリングはその点で、航空の世界の厳しさを知っている時計メーカーですから安心です」と語った。

【室屋義秀選手着用】「アベンジャー クロノグラフ 43」55万9000円/自動巻き。ステンレススチールケース。直径43mm。300m防水

 

佐藤選手は、ナビタイマー クロノグラフ GMT 46を着用。搭載ムーブメントのキャリバー24はセカンドタイムゾーン表示を備えており、ローカルタイムのほかに異なる時間帯を24時間針で示す。46mmのビッグサイズだが、佐藤選手は抜群のフィット感を実現する完成度の高さを評価。さらに「ブライトリングはプロフェッショナルのための計器というだけあって、どのモデルにも究極の機能美が備わっていますよね」とも話した。

【佐藤琢磨選手着用】「ナビタイマー クロノグラフ GMT 46」73万円/自動巻き。ステンレススチールケース。直径46mm。3気圧防水

 

中上選手が着用していたのは、プレミエ B01 クロノグラフ 42 ホイールズ&ウエーブズ リミテッドエディション。バイクとサーフィン、2つのスリリングなスポーツの強い絆を祝福したスペシャルモデルだ。中上選手はデザインが気に入っているそうで、「一目惚れしました。クラシカルな雰囲気と、レッドとオレンジの絶妙なコンストラストが気に入っています。大好きな一本です」と、愛おしそうに時計を見つめながら述べた。

【中上貴晶選手着用】「プレミエ B01 クロノグラフ 42 ホイールズ&ウエーブズ リミテッドエディション」93万円/自動巻き。ステンレススチールケース。直径42mm。100m防水

 

タイムにこだわるレーサーの好きな時間とは?

レーサーにとって“1”は特別な数字のようで、時間について話が及んだ際に室屋選手がこんなこだわりを披露した。「僕は5時に起きるとしたら、アラームを5時1分にかけるんです。パッと見た瞬間、1が出ていると嬉しいじゃないですか」

その意見に佐藤選手は驚き、「僕は4時59分にかけます。5時に起きなきゃいけないのに、5時過ぎちゃうと残念な気分になっちゃうから!」と少年のように無邪気に語った。一方、オフは時間にルーズだそうで、理由は時間に追われずにゆっくり過ごしたいため。

レース時はまさにタイムとの戦い。そのためか中上選手もプライベートにおいては「友人との待ち合わせだと、最低15分は遅れます(笑)」と話していた。

3名に好きな時間について尋ねたところ、佐藤選手は「時計を着けて、表彰台に上る瞬間ですね」と笑顔で答え、中上選手は「同じモータースポーツなので、僕も表彰台に上がるときが好きです」と話した。室屋選手は「朝ですね。早く起きて、誰にも邪魔されずに過ごす時間が好きです」と語ってくれた。

彼らにとって時間がいかに特別な価値を持つものなのかが、本イベントと取材を通して知ることができた。ちなみに3名とも、普段もレース会場でも時計を身に着けていることが多いという。そこで選ばれているのが、“プロフェッショナルのための計器”を標榜するブライトリング。世界最高峰に身を置くジャパン・レーサーズ・スクワッドには、この上なく相応しいタイムピースといえる。

 

問:ブライトリング・ジャパン TEL.03-3436-0011
https://www.breitling.co.jp/