時計の名店の女性スタッフが、仕事と休日でカルティエとパネライを使い分けるワケを語ってくれた
近年、若い人の間で本格時計に対するイメージが変わりつつあると感じる。長く使えることは愛着が湧く理由にもなるし、エコやサスティナブルといった環境配慮の意識が高まってモノを大切にする流れもできている。これは男女問わずのことでもある。実際、時計の名店トミヤのスタッフである西﨑さんは、いちユーザーとしてその魅力を発信している。
<トミヤ 本店>西﨑さん
「タンク アメリカンの見た目と使いやすさが気に入っています」
トミヤの女性スタッフのなかでも時計にこだわりを持っている西﨑さん。買った理由などについて語ってくれた。
「いま着けているのがタンク アメリカンです。トミヤ入社から1年が経過したことの記念と、今後も頑張ってゆこうという決意から購入に至りました。初めて買う本格ウオッチなので、じっくりと時計選びに時間をかけました」
購入した年月まで答えられるほど、タンク アメリカンへの思い入れは強い。決め手は何だったのだろうか?
「まずは第一印象。デザインがとても気に入りました。カルティエらしいエレガントさ、ユニークなレクタンギュラーケースに惹かれました。“ほかの人があまり着けていない時計”も条件だったため、タンク アメリカンはぴったりだったのです」
控えめながら芯の強さを感じさせるイエローゴールドケースのタンク アメリカンは、西﨑さんの人となりと重なる。この日はパールがセットされた指輪と巧みにコーディネートしていた。
「リングの販売も担当しているため、一緒に着けていることが多いです。時計と指輪のゴールドカラーは、色合いが近いことでバランスが整います。トミヤではトータルコーディネートも提案していますので、お気軽にご相談いただければと思います」
圧倒的な知名度を誇るカルティエには、西﨑さんはつねに注目しているという。最近は時計をジュエリー感覚で使えるブレスレットモデルが気になっている様子。
「いまですと、パンテール ドゥ カルティエが気になる存在です。レディスウオッチの代表的モデルで、ひと目でカルティエとわかるデザインを継続しています。こちらはホワイトゴールドやプラチナなど、シルバー色の指輪と合わせて着用すると、腕元をすっきりと上品に演出できます」
「憧れから手に入れたパネライは、カジュアルシーンにも映えます」
リングとの相性の良さや万能さから、西﨑さんは仕事中もっぱらタンク アメリカンを着用している。そしてこのカルティエで時計の魅力を知ったことで、次に機械式ムーブメントを搭載するパネライに興味を持ったようだ。
「タンク アメリカンがクオーツのミニマルデザインなので、次はその反対である機械式の存在感ある時計が欲しくなりました。そこでいくつかの候補から選んだのが、40mmサイズや防水性が高い実用的なルミノール(Ref.PAM00048)でした」
ボリューミーなケースや個性の強さなど、なかなか大胆な選択。どのようなスタイルに合わせているのか?
「主に休日のカジュアルなファッションに合わせて着用しています。いまはレザーストラップですが、黒の純正ラバーを買い足してストラップの交換を楽しんでいますね。メンズモデルにもいえますが、歴史ある渋めのデザインがデニムなどによく似合うんです!!」
ゼンマイを巻き上げるのが煩わしいといった意見から、機械式時計を敬遠する人も少なくない。しかしそんなイメージを払拭するほどの魅力があると、西﨑さんは語る。
「このルミノールを使うときは基本止まった状態です。ですからゼンマイを巻いて、時刻と日付を合わせてから着用します。たしかに毎日は面倒かもしれませんが、休日という特別な日のスタートにこの手順をすることで、平日とは異なるゆっくりと流れる時間を感じることができます。機械式特有の“チッチッチッ・・・”と奏でる音を聞くことも、休日の一部になっていますね(笑) 私にとってタンク アメリカンとルミノールは、オンとオフのスイッチを切り替えるための必須アイテムとなっています」
西﨑さんのように本格的なブランドウオッチを使い分け、第一線で活躍する女性が増えている。そのトレンドもあって高価格帯のレディスモデルへのニーズが年々高まっており、ラインナップが強化されているのだ。クオーツ、機械式問わず選択肢が増えることは嬉しい限りだが、大切な逸品を選び出す際には迷ってしまうこともある。そんなときには、実際に本格時計を使っているスタッフが常駐するトミヤのような正規版売店を訪ねよう。必ず的確なアドバイスでサポートしてくれるはずだ。
<取材・撮影協力>
トミヤ ユーロサロン