ウブロやチューダーを揃える国内有数の時計店が東北に新たな発信地を出店

和歌山に日本最大級の規模を誇る本店を構え、こだわりの機械式時計を扱う正規販売店oomiyaは、今年7月23日、宮城県・仙台市に「oomiya 仙台店」をオープンした。これまでは西日本エリアへの出店を続けてきた名店が、あえて東北の地を選んだ理由とは? また、変革の時を迎える時計界でのoomiyaの役割りについても尋ねるべく、オンライン会議アプリを使ったリモートインタビューを実施した。

oomiya 仙台店のエントランス。東北屈指の商業エリア、青葉区「マーブルロードおおまち」沿いに立地

 

杜の都に時計文化を伝えるoomiyaの新たな試み

これまでに大阪(心斎橋)、京都、鹿児島への出店を通し、oomiyaは機械式時計を広めてきた。高品質かつ豊富な品揃え、アフターフォローも充実しているoomiyaは、各エリアで厚い信頼を得ている。新規オープンした仙台店もこれまでと同等のサービスを提供し、東北を代表するショップへと成長するに違いない。その新店舗について、代表取締役・出水孝典さんは次のように語る。

(出水さん)「上質な機械式時計の魅力を伝えてゆくのが我々の使命であり、その姿勢は出店エリアがどこであろうと変わりません。実は7、8年前から東北の時計市場の動向をリサーチしており、その中でも人口100万人都市の仙台には注目してきました。東日本への出店は初めてでしたが、これまでの経験を生かしてオープンを決意したわけです」

―― 仙台店で取り扱う注目ブランドは?

oomiyaならではの視点からクオリティの高い10ブランドをセレクトしています。とくにエリア初の正規扱いとなるウブロは、世界的なトレンドもあって多くのお問い合わせをいただいています。大きなブースを設けているほか、個室のVIPルームもご利用いただけます。特別な時計を、特別な空間でお選びいただく。そんな非日常を、最高のサービスと演出を持って提供しております」

ウブロ「クラシック・フュージョン クロノグラフ チタニウム ディープブルー」Ref.521.NX.6670.LR.JPN18 127万6000円/自動巻きクロノグラフ(Cal.HUB1143)、毎時2万8800振動、約42時間パワーリザーブ。チタニウムケース、ブルーヴィンテージアリゲーター × ブラックラバーストラップ。直径45mm。5気圧(50m)防水。日本限定モデル

「ウブロの創業当初のDNAをブランドコンセプトである“フュージョン(融合)”で再解釈した、クラシック・フュージョンコレクション。スーツからカジュアルな服装まで合わせることができ、ビジネスマンのお客様からも支持を集めています」

 

―― 店舗写真を拝見すると、ウブロ以外にも魅力的なブランドが並んでいるようです。

「東北からではもっとも近い販売店が東京だったチューダーも扱っており、非常に反響が大きいです。長い歴史がありながら、日本には2018年に本格上陸したこれからが期待できるブランドですし、人気も話題性もある。多くの方がターゲットにしやすい価格も特徴となっています」

チューダー「ブラックベイ」Ref.M79230B-0008 41万300円/自動巻き(自社製Cal.MT5602)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径41mm。200m防水

「実用的な防水性能やロングパワーリザーブ機構を備える、チューダーを代表するダイバーズウオッチです。装着しやすいサイズや精悍なスタイルのため、お仕事中やプライベートまでご使用いただける時計となっています」

 

―― 揃えているラインナップの価格帯も様々なのですね。

「これまで時計に興味がなかった方から愛好家の方まで、幅広いニーズに応えられる店舗がコンセプトです。たとえばチューダーは、高いクオリティと信頼できる歴史や哲学があります。初めての機械式時計としての条件も満たしており、アクティブに使う2本目、3本目にも相応しいでしょう。こうした比較的に手に取りやすいプライスのモデルをきっかけに、いずれエル・プリメロのような高性能かつこだわりの強い最高峰の時計に興味を持っていただきたい。それがoomiyaの目指している時計文化の普及にも繋がると考えています」

ゼニス「クロノマスター エル・プリメロ オープン」Ref.03.2040.4061/69.C496 103万4000円/自動巻きクロノグラフ(自社製Cal.エル・プリメロ4061)、毎時3万6000振動、約50時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ラバープロテクト付きアリゲーターストラップ。直径42mm。10気圧(100m)防水

「ゼニスのシンボルであり、10年以上続くロングセラーモデルとしてたくさんの方に愛されています。文字盤に開けた窓から傑作エル・プリメロが見える、特別なデザインとなっています」

 

―― 時計文化との話しが出ましたが、具体的にはどういったことでしょうか?

「機械式時計は長く使ってこそ、愛着や価値が生まれるものといえます。ですから実際に手に取っていただき、細部の質感やデザインの好み、販売スタッフの説明を踏まえて、ご納得いくまで吟味してもらうことが理想です。それによっていっそう愛おしい存在になります。そして、かけがえのない逸品がいずれ子や孫へと受け継がれてゆくことをひとつの文化にしたい。そうした理念を多くの方に広めるべく、仙台店は東北でもっとも活気のある地域に路面店としてオープンするに至りました」

oomiyaセレクトのこだわりのブランドの数々。壁面にブースを設置し、ラインナップの幅の広さも特徴だ

高まるオンラインストアのニーズ。oomiyaでは実店舗との併用も提案

―― コロナ禍にある現在ではあらゆる小売店が苦境にありますが、逆にオンラインストアの需要は伸びていると聞きます。oomiyaも公式オンラインストアを運営されていますが、感染が広がった前後では利用者の傾向に違いがありましたか?

「オンラインストアは時代に即した購入方法として、新型コロナウイルスの影響が出る前からスタートしました。在庫の有無が明確にわかり、実店舗の営業時間外でも欲しい時計を購入できるのがメリットです。導入以来、反響をいただいていますが、現在のような状況で需要が伸びるとは思ってもみませんでした。ですが一方で、高級時計は店頭で販売員がご案内したうえでのご購入をお薦めしています」

oomiyaのオンラインストアは、ベル&ロスやエドックスといった高級ブランドから、G-SHOCKなどのカジュアルウオッチまで幅広く揃えている

 

―― その理由とは、手に取ってこそわかることがあるからですね。

「その通りです。時計は写真や動画では伝えきれない部分が多分にあり、実際に触れていただくことが望ましいと考えています。たとえばサイズや重さは数字だけではわかりにくく、装着感もイメージしにくいものですよね。新しい購入方法の提案としては、リアル店舗で時計をご覧になった後、数日間じっくりご検討されたうえで通販でご購入いただくパターンもあります。仕事がお忙しく、再び店舗にご来店いただくことが難しい方でもネットならば利用しやすいうえ、一度見ているため安心かと思います」

―― 今後のプランがありましたらお聞かせください。

「既存店のサービス向上はもちろん、オープンしたばかりの仙台店を東北の方々に知っていただき、様々なシーンでご利用いただけるショップを目指します。取り扱いブランドのアフターサービスの場としても気軽にご活用ください。また、各店ごとのSNS配信の強化やオンラインストアで扱うラインナップの拡充も行っていきます。感染症と向き合いながら生活する現在、oomiya全店では感染症対策に万全を期し、皆様をお待ちしております」

 

【oomiya 仙台店】

TEL:022-398-4838
住所:宮城県仙台市青葉区一番町3-5-7
営業:11:00~19:30
定休日:水曜

※取り扱いブランドは、オフィシャルサイト(https://www.jw-oomiya.co.jp/)に掲載。