ジュネーブ州に名前が残る!? ジュネーブ・シール取得のフライング トゥールビヨンが豪華すぎ!
ルイ・ヴィトンのアイコンウオッチ「タンブール」が、今年で誕生15周年を迎えます。この節目の年に新しいタンブール、「タンブール ムーン」が登場しました。ケース形状が新たになり、今後のブランドの戦略にも深く関わってくる最新コレクションを、最高峰モデルを中心に取り上げていきます。
ルイ・ヴィトンが満を持して放つジュネーブ・シール取得の第二弾
時計好きの方であれば、ジュネーブ・シールの取得にどれほどの価値があるかご存知でしょう。この刻印を時計に受けるには、まず大前提としてジュネーブ州で作られなければなりません。そして、仕上げやケーシング後の品質保証などといった州が定める厳格な基準を満たす必要があるのです。
そのため、スイスに数ある時計ブランドの中でも取得できるのはごくわずか。言い換えれば、ジュネーブ・シール取得モデルは、時計の本場スイスでも選ばれしハイエンドピースなのです。
ルイ・ヴィトンがジュネーブ州に自社の時計製造アトリエ「ラ・ファブリ・デュ・タン ルイ・ヴィトン」を構えたのは、2014年のこと。それから16か月かけて第一弾のジュネーブ・シール取得モデルを開発・発表しました。
これの続編となるのが、最新作のタンブール ムーン フライング トゥールビヨン 「ジュネーブ・シール認証」。新形状となる「タンブール ムーン」ケースに搭載されたコンプリケーションウオッチです。
見事なまでのフルスケルトンダイアルでは、モノグラム・フラワーをかたどったキャリッジや、ブランド名の形に抜いた香箱、イニシャルの入ったリングが確認できます。
実は、文字盤9時側にあるLVイニシャル、オーダー時に希望すれば自分のものに変えてくれるそうです。
しかも、誰のための製品かが記されるためジュネーブ・シール取得の際にジュネーブ州に名前が記録されるとのこと。時計王国スイスの重要拠点に自分の名前が残るなんて、時計好きにとってはこの上ない栄誉でしょう。
タンブール・ムーンには新しいストラップ交換システムも!
さて、このタンブール・ムーンケース採用モデル、メンズに関してはフライング・トゥールビヨンのほか、GMTとクロノグラフでも展開されます。
いずれのモデルも、ルイ・ヴィトンが特許を取得した新開発のインターチェンジャブルストラップシステムが採用されており、ワンタッチで付け替えが可能。
別売りで用意されるストラップは、メンズで31種類、ウィメンズは36種類が予定されているそう。モノグラムをはじめ、ルイ・ヴィトンらしい素材やパターン、カラーがラインナップします。
タンブール・ムーンの誕生で、既存のタンブールはどうなるかというと、実は引き続き販売されていきます。ただ、ルイ・ヴィトン マルティエ ウォッチ&ファインジュエリー ヴァイス・プレジデントのハムディ・シャティ氏によれば、今後の展開は少し変わってくるとのこと。
丸みのあるふっくら形状のタンブールはよりスポーティな路線に、スリムな印象になるタンブール・ムーンはよりエレガントな路線へとシフトするそうです。
エスカルの新作はこだわりのブルーを配色
ルイ・ヴィトンのウオッチコレクションでタンブールと双璧をなす人気シリーズ「エスカル」からは、3種類のブルーを使った新作が登場します。
ブルーのカラーリングが施されたのは、タイムゾーン、スピンタイム、スピンタイム・セントラル・フライング・トゥールビヨンの3本。
濃度の異なる3種類のブルーを使い分け、エスカルの特徴的な色使いの印象を残しながらも落ち着いた雰囲気に仕上げています。
色は同一系統ですが、段階的に何度も色を足していく手の込んだ作業はブルーも同じ。ルイ・ヴィトンが時計にかける意気込みが伝わってきます。
これらの新作、実は日本でお披露目されたもので、ルイ・ヴィトンはバーゼルワールドには出展していません(以前は同時期に別会場で新作を公開していましたが)。
その理由をハムディ氏に聞いたところ、「バーゼルワールドは新作時計の買い付けの場なので、ルイ・ヴィトンにとっては出展する理由がない」とのこと。
というのも、ルイ・ヴィトンの時計はブティックでしか買うことができません。専門店などに販路を広げる予定がないか聞きましたが、今後もそういう予定はないそうです。
新作の発売時期は7月以降。気になった方は、一度最寄りのブティックに問い合わせてみてはいかがでしょうか。