ドイツウオッチ【ジン(SINN)】のプロユース仕様EZMシリーズ最新作「Model EZM13.1」を装着レポート
1961年の創業以来、高い機能性や精密さを備える腕時計の製造で知られるウオッチブランド【ジン(Sinn)】より、プロスペックのニューモデルが登場した。EZMシリーズのダイバーズクロノグラフ「Model EZM13.1」は、同社の新時代を象徴するミッションタイマーといえる。ステンレススチールブレスレットモデルが60万5000円、シリコンストラップモデルが57万7500円となっている。
装備する計器として信頼性、堅牢性、正確性を高める
ジンのEZMシリーズは、他と一線を画すブランドの歴史と技術が詰まった特別なコレクションである。1997年、ジンがドイツ警察と関税局に属する特殊部隊のために開発したブランド初のミッションタイマー、EZM1がその始まり。EZMとは、ドイツ語の“Einsatz Zeit Messer(アインザッツ・ツァイト・メッサー)”の頭文字をとった独自の名称で、「アインザッツ」は危険に身を投じる出撃、「ツァイト」は時刻、「メッサー」は計測機器を意味しており、言い換えるならば“出撃用計測機器”と表現できる。究極の計器としての機能を求め、信頼性、堅牢性、正確性を第一とするEZMシリーズのコンセプトは、まさにファーストモデルで形作られた。その直系にあたる新作の「Model EZM13.1」にも、しっかりとプロスペックのツールとしてのDNAが受け継がれている。
キャリバーSZ02を搭載し、読み取りやすさがアップ
「Model EZM13.1」の見どころのひとつに、ダイバーズウオッチにとって重要な視認性を上げるための工夫が凝らされている点が挙げられる。この文字盤デザインに関係しているのが搭載ムーブメントで、本機はキャリバーSZ02を採用。その特徴は、文字盤6時位置に大きく配された60分積算計の存在にあり、クロノグラフの計測時間をスピーディかつ直感的に読み取れるようにした。
インデックスはアラビア数字をあえて省略して最適化し、視認性を向上させている。さらに精度の安定と風防の曇りを防止する「Arドライテクノロジー」、8万A/mもの耐磁性能を発揮する「マグネチック・フィールド・プロテクション」、-45℃~+80℃までの状況下でも刻時精度を維持する「ジン特殊オイル66-228」といった、多くの独自テクノロジーも投入。そして驚くべきことに、二重のパッキンで完璧な気密性を実現するD3システムを用いていることで、本機は水中でのクロノグラフ操作を可能にしているのだ。
DNVの厳しい試験をクリアした本格ダイバーズ
プロユースを想定した「Model EZM13.1」は、認証機関「DNV」がお墨付きを与えた本格的なダイバーズである。DNVとは150年以上の歴史を誇るノルウェーの船級協会DNV(Det Norske Veritas)と、ドイツの船級協会ゲルマニア・ロイド(Germanischer Lloyd)の合併により設立された世界最大級の船級協会・認証機関のこと。公正な第三者認証機関として、認証サービスや船級サービスで世界トップクラスのシェアを占めている。ジンは2005年から同機関と契約を結び、同社ダイバーズの耐水性能と耐圧性能に関する欧州ダイバー器具規格EN250/EN14143の試験を実施。「EZM13.1」は、DNVによって50気圧までの防水性と耐圧保証が認証されているのである。
問い合わせ先:ホッタ TEL.03-5148-2174 https://sinn-japan.jp/
Text/三宅裕丈