遅れてきたルーキー!! ロレックスファミリー「TUDOR」のすべて

海外では販売されているものの、 なぜか日本市場での展開は見送られていた TUDOR(チューダー)が、遂に日本上陸!  王者ロレックスとは“ファミリー”の間ながら、 異なるコンセプトとラインナップを持つチューダー。腕時計の識者・ 並木浩一氏が語る 「チューダー」が時計市場に与える影響とは?

新たなファン層を開拓する久々のビッグネーム上陸

「率直に日本での展開を歓迎したい。バーゼルワールドで広大なブースを構える大物であり、これまで国内で不在なことが不 自然に思えたほど。今年一番の事件として記憶されるはずです。

チューダーへの期待は、すでに当てはまりますが、同じ躯体に対してブレスレットもしくは革かファブリックのストラップ が選べるという、選択肢の多様 さを特徴としてほしい。そして デリバリー上で致し方ないかもしれませんが、店頭に各種が揃 っていること。これらの理由は、 ロレックスの購入層よりも若く “思い立ったら買いに走る”、と いった時計ファンを育てられる貴重な存在だと思うからです。

他方では、同価格帯のスポー ツモデルを持つブランドに影響を与えるでしょう。それが相乗効果をもたらし、新たなファン層を掘り起こす可能性もある。 別ジャンルですが、かつて日産フェアレディZが米国本土で人気を博した背景は、コルベットが君臨していたスポーツカー市場に乗り込んで、若者の心を掴んだから。チューダーは同様のことを起こせる実力があります。

個人としてはヒストリカルな “ヘリテージ クロノブルー”が興味深い。私の好きなイラストレーター、ピーター・マ ックスの作品と同じ空気感があ ります。また、“ブラックベイ GMT”の売れ行きは注視したい。

購入の際は店頭で吟味するこ とが肝心です。ジャーナリスト の意見を聞くのはその後でもいいかと(笑)。隠れチューダーフ ァンの意見が噴出してきてもいますので、どうか惑わされず、 自分の目で確かめてください」

並木浩一氏/時計評論家
桐蔭横浜大学教授、博士(学術)であり、時計評論家としても各メディアで活躍。著書に『腕時計一生もの』(光文社新書)、『腕時計のこだわり』(ソフトバンク新書)など多数

・チューダー取り扱いショップ
オープン情報(201811月中旬時点)

【東京】 伊勢丹新宿店本館、大丸東京店(12/1予定)、タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋(12/1予定)
【大阪】 阪急うめだ本店、髙島屋大阪店(12/19~12/25ポップアップショップ)

 

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