サッカー日本代表とともに“ドーハの悲劇”に泣いた悲運のG-SHOCK【G-SHOCK列伝12】
発売当時の流通量が少ないと、のちにレア化するのはプレミアムG-SHOCKの条件のひとつ。その事例を象徴するのが、1994初代ワールドカップ記念限定モデルです。代表チームのまさかの敗戦で、ほとんど市場に出回ることがなかったのです。
犬のストライカーくんが悲運の公式キャラに
サッカー日本代表が、ワールドカップ初出場に限りなく近づいた1994年アメリカ大会。1993年10月にカタールのドーハで行われた日本×イラクの試合で、ロスタイム中のまさかのゴールで日本の予選敗退が決定しました。いわゆる“ドーハの悲劇”です。
すでにG-SHOCKのワールドカップ記念限定モデルが発売中でしたが、当然、日本では盛り上がりに欠け、オフィシャルライセンスウオッチでありながら、ほとんど市場に出回ることなく、日本代表とともに泣くことになったのです。
その希少性が逆にマニア垂涎のマトとなり、幻のG-SHOCKとしてプレミアム市場に君臨。以後、1998年、2002年、2006年……と4年に一度の恒例オフィシャルタイアップ限定は注目を集め、発売されると即完売の人気を博しました。
日本でのG-SHOCK人気を決定づけた、初代液晶グラフィック搭載モデルのW杯記念バージョンです。このシリーズはUSA大会のオフィシャルウオッチでもありました。公式キャラクターだった犬のストライカーくんが全9モデルにあしらわれ、激レア化したのです。
はじめて温度センサーを内蔵したDW-6100シリーズをベースにした記念モデルです。
このほか、国内未発売の’94サッカーワールドカップモデルも存在していました。日本仕様にはないスピードモデルをベースにした幻の逸品です。
日本では流通しなかったこともあって、ワールドカップ’94シリーズの中でも希少性は最高レベル。文字盤には当時の海外仕様を意味する「200M」の防水表記が記されていました。