IWCの新工場やキーパーソンを取材【中編】――革新にチャレンジし続ける姿勢
IWC特集【前編】では、ファクトリーツアーとCOOへのインタビューの模様を紹介したが、今回の取材ではシャフハウゼン本社のミュージアムも訪問した。ここで再発見できたのは、IWCが打ち出してきた革新の歴史。新しいことに挑戦しながら紡がれた伝統によって、かけがえのない信頼を勝ち取ってきた。その証として、歴史的なタイムピースが存在する。
自信を持ってチャレンジできるだけの製造体制がある。だからIWCは革新に挑み続ける
【メカニズムの革新】飽くなき高精度の追求から実用性のさらなる向上まで
創業者の手によるジョーンズ・キャリバーの長い緩急針は、精密な歩度調整のためのもの。1950年のペラトン自動巻き方式も、より高効率での巻き上げを目指したものだった。技術が進歩したいまはさらなる革新を遂げている。
【メカニズムの革新】を象徴する現行モデル
創業者の開拓者精神が挑戦的な製品開発へと結実
F.A.ジョーンズがシャフハウゼンに目をつけたのは、ライン川の豊富な水流を元にした水力発電を用いて、アメリカ式の近代的な製造体制を築くためだった。加えて、当時のスイスの人件費は安く、伝統の時計製造技術もある。ボストンからはるかスイスに渡るだけの魅力があったわけだ。そして、彼の読みはあたり、いまやシャフハウゼンは時計製造の盛んな街となったのである。
こうした創業者の考えは、まさしく新しいマニュファクチュールセンターにも当てはまるだろう。近代的な設備と伝統的な時計製造の融合。また、聞くところによると親子三代勤め上げている人もいるという。最適な環境があり、働き手に愛されるブランドの製品に妥協などあるはずもない。だからこそ、IWCがこれまでに挑んだ革新的なモデルは、いずれも時計界のマスターピースとなってきたのだ。
例えば1980年にポルシェ・デザインと作り上げたチタンケースの時計は、いまも愛用する時計ファンが多い。当時の革新的な素材でありながら何十年を経ても現役で使えるという事実は、揺るぎない頑丈さの証明である。そして、こうした数々の裏付けに基づき、IWCはいまも独立独歩の開発を進めている。IWCの提示した革新に触れること、それは時計界の新たなマスターピースを手にすることと同義といえよう。
【マテリアルの革新】レッドゴールドもチタンもセラミックも得意な素材
2019年はセラタニウムやArmor Gold®、特別カラーのセラミックなど、素材開発のリーディングカンパニーとしての存在感を見せたIWC。その歴史は古く、創業当初からレッドゴールドを採用。チタンでも先駆者になっている。
【マテリアルの革新】を象徴する現行モデル
【オートオルロジュリーの革新】ハイコンプリケーションでも独創性を発揮
IWCの複雑時計として最も有名な歴代モデルは、IWCの頭脳クルト・クラウス氏が考案した西暦表示を持つ永久カレンダーとクロノグラフを備えた1985年発表の「ダ・ヴィンチ」。その後の複雑機構開発は、まさに破竹の勢い!
【オートオルロジュリーの革新】を象徴する現行モデル
問:IWC TEL.0120-05-1868
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