腕時計のスタンダードデザインを纏うジラール・ぺルゴのザ・シンプルウオッチ

時計界の雲上ブランドには、これぞといったドレス系デザインの“ザ・シンプルウオッチ”がラインナップされている。それらは栄光の歴史や技術の高さを物語るシンボリックな存在であり続けている。

本記事では、創業230周年のアニバーサリーイヤーを迎えた「ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)」のシンプルモデルの魅力について解説する。

熟成改良の果てに行き着いたスタンダードとしての貫禄

 

腕時計の世界で、搭載ムーブメントまで含む自社一貫生産を表す「マニュファクチュール」。本来は製造業者といった意味しか持たないこの用語に、スイス時計産業の伝統であった水平分業形式「エタブリスール」と対になる意味を与えた“仕掛け人”が、かつてジラール・ペルゴを率いた故ルイジ・マカルーソだった。

クォーツショックに続く1980年代までの“冬の時代”を経て、スイス時計業界が再び機械式時計の復権に沸いた90年代初頭。マカルーソは自社製ムーブメントを作ることでジラール・ペルゴのプレステージを高め、またそのムーブメントをエボーシュとして他社供給することで、新しいビジネスモデルを確立しようとした。

そうした思惑から生まれた高級ムーブメントがGP3100系であり、それをベースにしたGP3300系であった。両者の違いは、日の裏輪列の違いによるムーブメントの厚さで、針飛びや立ち遅れなどの改善策を盛り込んだ結果、GP3300系の方がやや厚くなっている。その後もジラール・ペルゴは細かな改良を加え続け、現代においては最も熟成の進んだムーブメントのひとつとなっている。

1990年代中頃に開発された薄型自動巻き「キャリバーGP3300系」。原型は1994年発表のGP3100だが、日の裏側輪列を再設計することで、スタンダードとしても使えるタフさを得た。現代において最も熟成改良の進んだムーブメントのひとつと言える

 

GP3300系を搭載するラインナップのうち、もっともベーシックな顔立ちを見せるのがラウンドケースの「1966」である。センターセコンド仕様のキャリバーGP03300-0030を搭載するため、数あるシンプルウオッチの中でもビジネスウオッチとしても使えるような、よりスタンダードなフォルムを持っている。ミドルケースをケースバック側にかけて絞り込んでいるため、正面から見ると短めに見えるラグも実際よりは長めに設定されており、腕に乗せた際に適切なホールド感を約束してくれる。ドレスウオッチと呼ぶにはややカジュアル過ぎるが、デイリーに使うなら最高の相棒になるだろう。

なお1966は、デビューから50周年を迎えた2016年には待望のステンレススチールケースモデルも追加され、近年ではダイアルカラーも多く選べるようになってきた。やや深めに彫り込まれたサンレイパターンのギヨシェに、淡いブルーのガルバナイズを施したダイアルも極めて美しい。

実用的なステンレスケースに個性あるブルーダイアルをセット

ジラール・ぺルゴ「1966 40mm」Ref.49555-11-431-BB60 99万円/自動巻き(自社製Cal.GP03300-0030)、毎時2万8800振動、約46時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、サファイアクリスタル風防、アリーゲーターストラップ。直径40mm(厚さ8.9mm)。3気圧防水

 

かつて高精度の代名詞であったオブセルバトワールを多く輩出したヌーシャテル天文台が、その100周年に際してジラール・ペルゴに授与したセンテナリー賞。これを受けて誕生したラウンドケースのコレクションが「1966」だ。1990年代以降は自社製ムーブメントのGP3300系キャリバーを搭載し、熟成改良を繰り返してきた永遠のスタンダードである。

 

問い合わせ先:ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791 https://www.girard-perregaux.com/jp_jp/