【ルイ・ヴィトン】自動巻きのオートマタとグラン・フーエナメルダイアルで彩った「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」
ラグジュアリーメゾン【ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)】が、ハイウオッチのニューモデル「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」を発表した。ブランド史上初の自社製自動巻きオートマタムーブメントに加え、美しく繊細なグラン・フーエナメルダイアルを採用したレディス向けのユニークコンプリケーションである。
プッシュボタンを押すと始まる13秒間のドラマ
ブランド初となる自社製造の自動巻きオートマタムーブメント「キャリバーLFT 325」を搭載する「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」は、オフセンターに配されたバラの棘を模した赤針が時刻表示を行う。美しく壮大なダイアルは独立した5つのエレメントから構成されており、ケース8時位置のプッシュボタンを押すことで全7箇所のオートマタがスタートする。
本機のオートマタのハイライトが、「SWEET」がセットされた9時位置の赤いハートである。始動すると上下2つに割れ、「SWEET BUT FIERCE(=甘くて激しい)」というメッセージが出現。このハートの上にセットされている2つのゴールドの炎は、揺らぐように左右に動く。そのほか、2つのバラの中心部に備え付けられたモノグラム・フラワーが回転(上のモノグラム・フラワーが時計回り、下が反時計回りに回転。その後、それぞれが逆回転する)し、これと繋がる2本の蔓(つる)に棘が現れる。これらのギミックが13秒にわたって展開されるのだ。
さらには6時位置にルイ・ヴィトンのハイウオッチメイキングを象徴するフライングトゥールビヨンが搭載されており、1分間で1回転する。オートマタ、フライングトゥールビヨン、そして自動巻きの組み合わせは、本機がルイ・ヴィトン初の試みとのことである。
搭載する「キャリバーLFT 325」は、ルイ・ヴィトンのウオッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」のムーブメント開発チームが、3年にわたる研究の末に生み出した渾身の逸品だ。サファイアクリスタルバックから眺められるディテールにもこだわり、18Kピンクゴールド製ローターとオートマタレギュレーターブリッジに、モノグラム・フラワーのエングレービングのほかに、オープンワークやマイクロブラスト仕上げを施している。地板にもバラの蔓をあしらうなど、本機のための特別なキャリバーとなっている。
ルイ・ヴィトン初となる自社製のグラン・フーエナメルダイアル
薔薇と絡み合う蔓、そして鋭い棘というモチーフが描かれた優美なダイアルは、最高クオリティのエナメルとされるグラン・フーエナメルで作られたもの。その製造工程は高度かつ複雑で、原料となるシリカの粉末を手作業でさらに細かく砕き、金属酸化物と混ぜ合わせ、丁寧に磨かれたベースダイアルの表面に粉状のエナメルを塗布。その後、窯の中で700℃から1200℃の高温で焼成することで、エナメルがガラス化し、グラン・フーエナメル最大の特徴といえる奥深く艶やかな色彩を生み出すことができる。ルイ・ヴィトンでは、2019年発表の「エスカル スピン・タイム オンリーウォッチ」のダイアルを手掛けた著名なエナメル職人アニタ・ポルシェ氏をはじめ、一流のエナメルアーティストとのコラボレーションを経験することで、貴重な技術を習得。本機でブランド史上初となる、自社製造のグラン・フーエナメルダイアルを完成させるに至った。
これまで培ってきたハイウオッチメイキングの“サヴォアフェール(匠の技)”を凝縮した、「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」。時計界におけるルイ・ヴィトンの存在感を引き上げる、エポックメーキングなタイムピースといえる。
ルイ・ヴィトン「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」 価格問い合わせ/自動巻き(自社製Cal.LFT 325)、毎時2万8800振動、65時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース(シースルーバック)、グリーンアリゲーターストラップ。直径42mm、厚さ13mm。50m防水。
問い合わせ先:ルイ・ヴィトン クライアントサービス TEL.0120-00-1854 https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage
Text/三宅裕丈