【ジャガー・ルクルト】超薄型ムーブメント搭載で厚さ9.15mmまでスリム化させた複雑時計「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン」

スイスの名門時計ブランド【ジャガー・ルクルト(JAEGER-LECOULTRE)】から、レベルソの歴代コレクションのデザインを現代的に再解釈した「レベルソ・トリビュート」の最新作が登場。18Kピンクゴールド製のケースに、フライングトゥールビヨンを備えながら薄型化を実現した超複雑ムーブメントを搭載する「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン」が発売となる。

「レベルソ・トゥールビヨン」へのオマージュとなる最新作

新作「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン」は、1993年に発表したジャガー・ルクルト初の腕時計型トゥールビヨンで、長方形ケースと成形ムーブメントを採用した最初の時計となる「レベルソ・トゥールビヨン」へのオマージュとして製作されたもの。気品ある18Kピンクゴールドケースに、表面をサンレイブラッシュで仕上げたシルバー文字盤をセット。存在感を放つフライングトゥールビヨンのほかに、ファセット加工を施したアワーインデックスやドーフィン針、レールウェイミニッツトラックといった、歴代レベルソの印象的な装備を纏っている。

レベルソの個性ともいえる裏面にもこだわり、部分的なスケルトン加工とサンレイブラッシュ仕上げを組み合わせたブラック文字盤を採用。質感の豊かなクルー・ド・パリのギヨシェ装飾を施したゴールドブリッジと相まって、美しいコントラストを生んでいる。なおこのギヨシェ彫りは100年も前に開発されたという手動旋盤を熟練の職人が操り、232本の溝を6本ずつ刻み込む精密な作業によって作り上げられたもの。まさに美術工芸品レベルといえる。

超複雑ながらスリムなマニュファクチュールムーブメント

わずか9.15mm厚のウルトラスリムケースには、フライングトゥールビヨンとデュオコンプリケーションを組み合わせた、自社製の手巻きムーブメント「キャリバー847」を搭載する。254個のパーツから構成されている厚さ3.9mmの同キャリバーは、裏ダイアルに第二時間帯表示を備えており、実用性にもたけている。これを製造するにあたり、ジャガー・ルクルトの職人たちはトゥールビヨンのメカニズムを徹底的に再考。テンプが固定されている上側のブリッジを排除し、外側のトゥールビヨンケージをボールベアリングシステムへと変更。さらにS字型ヒゲゼンマイ(特許取得)を開発するなど、卓越した技術に基づく斬新アイデアにより、「キャリバー847」は創出されることとなった。なお、上部のブリッジを除いたことによって表ダイアルからもフライングトゥールビヨンを鑑賞できるようになっている。このトゥールビヨンは職人が手作業で62のパーツから組み上げたもので、その重量はわずか0.455gという超軽量な仕様である。

ブランドのデザイン部門の主任リオネル・ファーブ氏が、

「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンは、ジャガー・ルクルトの精神を真に体現する存在であり、革新性極まるキャリバーを操る、才能豊かな職人の手により装飾が施された、至高のマスターピースです」

と語るように、ブランドの伝統と進化し続ける技術を見事に体現している。レベルソならではのバランスに優れたプロポーションは、黄金比をベースにしたオリジナルのデザインコードを継承したもの。腕に着けたときに見える表ダイアルでローカルタイムを、裏ダイアルにホームタイムを表示する。そしてその設定はひとつのリューズで行う。この実用的なデュアルタイム表示機能に、時計界屈指の技術であるフライングトゥールビヨンを融合した本機は、ジャガー・ルクルトの歴史に名を刻む新たなコンプリケーションウオッチといえる。

ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン」 Ref.Q392242J 価格問い合わせ/手巻き(自社製Cal.847)、毎時2万1600振動、38時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース、アリゲーターストラップ。縦45.5×横27.4mm、厚さ9.15mm。3気圧防水。

 

問い合わせ先:ジャガー・ルクルト TEL.0120-79-1833 https://www.jaeger-lecoultre.com/jp-ja

Text/三宅裕丈