【オメガ】過酷な環境で働く鉄道員のために開発された耐磁ウオッチ「レイルマスター」が新たな進化を遂げて蘇る

スイス時計を代表する名門ブランド【オメガ(OMEGA)】が、1950年代に人気を博した耐磁時計の復刻版となる「レイルマスター」を発表した。3針モデルとスモールセコンドモデルの2種類が展開され、それぞれにステンレススチールブレスレットとレザー製ストラップを用意。価格は79万2000円~93万5000円(税込)。

驚異的な耐磁性能を誇った初代「レイルマスター」

 

1950年代、世界は科学技術の進歩と未知への挑戦に燃えていた。宇宙開発競争が激化し、新たなエネルギー源が求められたこの時代、オメガはプロフェッショナルたちのために、正確さと堅牢性を追求した3つの腕時計を開発。レーシングドライバーには一瞬の判断を助ける「スピードマスター」、深海を探るダイバーには水圧に耐える「シーマスター300」、そして、鉄道の現場で働く鉄道員には磁気のへの耐久性を持つ「レイルマスター」が商品化された。このモデルは当時の耐磁時計の常識を覆す、1000ガウスもの磁場に耐える堅牢な設計を実現しており、鉄道員だけでなく、科学者やビジネスマンからも信頼できるパートナーとして人気を博した。

新「レイルマスター」は15000ガウスの耐磁性能を実現

「レイルマスター」は一度、コレクションは休止状態となるが、ヴィンテージスタイルの魅力と社会を支えた労働者への敬意を兼ね備えたモデルとして、愛好家たちに深く愛され続けてきた。2003年以降、何度かリバイバルモデルとして復活したが、今回、ブランドはステンレススチールの新たなモデルを発表。デビューから60年以上経った今も、オメガは耐磁性における革新をリードするブランドのひとつであり、新しい「レイルマスター」にも、最高水準の耐磁性能を有するコーアクシャル マスター クロノメーター、キャリバー8806(またはキャリバー8804)を搭載。驚くべきことに、その耐磁性能は初代モデルの15倍の15000ガウスを実現しており、METAS(スイス連邦計量・認定局)による最高水準の認定は、その信頼性を揺るぎないものとしている。時計を裏返せば、裏蓋のサファイアクリスタル越しに、このムーブメントの姿を鑑賞可能だ。

3針モデルとスモールセコンドモデルの2型展開

本機は、2003年以降の全モデルに共通する美しいシンメトリーケースと、丁寧に磨かれたブレスレットを採用。ブラックグラデーションが印象的なグレー文字盤を採用した38mmモデルと、ブラックグラデーションのベージュ文字盤にスモールセコンドを備えた38mmモデルの2型が用意される。前者はオリジナルのミニマリズムを継承し、文字盤には3つの針とオメガのロゴ、レイルマスターの名前のみをデザイン。大きなインデックスと数字にはホワイトのスーパールミノバを塗布し、優れた視認性を確保した。コーアクシャル エスケープメント搭載の自動巻きムーブメント、キャリバー8806を搭載しており、ストラップはブラックレザー、または新デザインのステンレススチールブレスレットが選択可能となる。後者は文字盤6時位置にスモールセコンドと時分針を配し、2004年モデルを彷彿とさせるクラシカルなデザインが特徴。インデックスと数字にはヴィンテージ スーパールミノバを採用し、ムーブメントはキャリバー8804を搭載。ストラップはゴールドブラウンのノボナッパレザー、または新デザインのステンレススチールブレスレットを展開する。どちらの「レイルマスター」も、過去への敬意を払いながら、最新技術を惜しみなく投入したオメガの自信作となっている。

オメガ「レイルマスター」 Ref.235.10.38.20.06.001 84万7000円/自動巻き(Cal.8806)、55時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。ドーム型サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)。直径38mm、厚さ12.4mm。質量136g。15気圧防水。

 

問い合わせ先:オメガ TEL.0570-000087 https://www.omegawatches.jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。

Text/三宅裕丈