時計ブランド【オリス】が新たなブランディング戦略のもと、ピアニスト、画家、インフルエンサーとのパートナーシップを締結
創業121周年を迎えた、独立系ブランド【オリス(ORIS)】は、2025年4月にブランドを刷新した。この背景には、オリスの独立精神と、時計を通じた喜びをあらゆる層と分かち合い、機械式時計ブランドとしてのあり方を再定義したいという思いがある。ブランド刷新とともに、自社の新たなパーパスとバリューを共有する、各分野で活躍する日本人との「Oris Tomo」パートナーシップを開始した。
Oris Tomoパートナーシップとは
ブランド刷新に合わせて、オリスは新たなブランドパーパスとバリューを発表。ブランドパーパスは、機械式時計を通して人々を笑顔にする(Make People Smile)。ブランドバリューは「コミットメント(Commitment):全ての行動に責任をもち、独立心をつらぬく」、「好奇心(Curiosity):新しい発見を恐れず、創造力を信じる」、「コミュニティ(Community):すべての活動は人を中心に情熱を分かち合う」以上の3つを掲げている。OrisTomoパートナーシップは、「親しみをもつ仲間」の意味をこめてOris Tomo(仲間)と命名された。オリスの新たなパーパスとバリューを体現する人物を各分野から選出し、コラボレーションを通じてブランドの理念を具現化するとともに、社会にポジティブな影響を広げることを目的としている。
Oris Tomoパートナーに就任した3名
オリスのOris Tomoパートナーに就任したのは以下の3名。東京2020パラリンピック閉会式の演奏を担当した世界で活躍するピアニスト西川悟平氏、独創的な時間や重力の解釈を取り入れた作品で注目される画家の真田将太朗氏、そしてフォーミュラーレーサーやインフルエンサーとして活躍、車の楽しさを若い世代や女性に発信する織戸茉彩氏である。
1人目の西川悟平氏は、大阪府出身。15歳でピアノを始め、日本での演奏がきっかけで名ピアニストに見出され渡米。カーネギーホールなどで活躍する世界的ピアニストとなる。突如ジストニアを発症するも、懸命なリハビリを経て7本の指での演奏方法を確立。2021年には東京2020パラリンピック閉会式で演奏を担当している。
「僕がオリスの時計に惚れてしまった理由は、その美しいデザインや機能性だけでなく、”人々を笑顔にするための美しい機械式時計を作る。”と言う信念を、創業時の1904年から変わる事なく、今も世界中の方々に愛され、時を刻み続けているところだと思います。オリスの時計を着けていると、必ず誰かに”その時計素敵ね!”と、笑顔で話しかけられます。唯一無二の時計を作り続けるオリスと、唯一無二の音楽を追い続けるピアニストの僕が、コラボレーションを出来る事に、今からワクワクが止まりません」
2人目は2002年生まれの画家、真田将太朗氏。東京藝術大学美術学部卒業後、現在は東京大学大学院で学ぶ。時間や重力への独創的な解釈を取り入れた「新しい風景」をテーマにした作風が注目され、Art Olympiaやベストデビュタントオブザイヤーなどを受賞。大学在学中からGoogle JapanやJR東日本にアートワークを提供し、JR長野駅・上野駅では永久常設の大壁画を手掛けている。
「このたび、Oris Tomoに選出いただき、心より光栄に思います。「風景を作り上げる時間」をテーマに、絵を描いてきた私にとって、刻々と進む時間を意識することは、自分自身と向き合い、日々を感動とともに丁寧に生きることに繋がります。120年以上の歴史を持つ、機械式時計の伝統と革新の魅力を、発信するお手伝いができましたら幸いです」
3人目は、フォーミュラーレースに出場するインフルエンサーの織戸茉彩氏。カナダで高校卒業後、美容学校で美容師国家資格を取得。普通自動車免許を取得したのち、プロレーサーである父・織戸学の影響で車の魅力に目覚め、2021年に国内Aライセンスを取得。ヤリスカップでレースデビューし、女性限定フォーミュラレースにも出場。若い世代や女性に車の楽しさを伝えるインフルエンサーとしても活動している。
「この度、オリス様と契約を結ぶことができ、大変嬉しく思っております。時計は、車と同様に私たちの生活において欠かせない存在であり、精巧な技術とデザインが融合した魅力的なアイテムです。このブランドは、誰にでも楽しんでもらえるようなスタイルを大切にしており、私自身もその時計を愛用しています。これからの活動を通じて、時計の魅力や楽しさを多くの方々に伝えていけることを心から楽しみにしています」
Oris Tomoパートナーシップの発表に際し、オリスジャパン株式会社代表取締役社長のロベルト・プレイタヴィノ氏は以下のようにコメントしている。
「このたび、様々な分野で自分の道を信じて活躍される皆様とパートナーシップを発表できることを大変嬉しく思います。西川氏は、強い信念でリハビリと7本の指で演奏を続け、ついには東京パラリンピック閉会式での演奏という大舞台に立ちました。西川氏は音楽とユーモアを通じて、人々に笑顔と希望を届けてくれます。オリスのブランドパーパスである「Make People Smile」を体現する存在です。真田氏は、彼の色彩豊かな作品は、オリスの時計づくりにおける多彩な色使いを彷彿させ、オリスジャパンは今後、若き才能をサポートすると同時に、オリスの世界を時計愛好家だけでなく、アートや人生を楽しむすべての方々にお届けしたいと考えています。また若き女性である織戸氏は、レーシングドライバーとしての夢を追いながら、インフルエンサーとして“女性のエンパワーメント”という力強いメッセージを発信している姿は、非常に心を打たれます。今後、織戸氏とのコラボレーションを通じて、機械工学やモータースポーツに情熱を持つ方々に、機械式時計のクラフトマンシップの魅力をあらためてお届けできることを願います」
今後、Oris Tomoパートナーとの活動を通じたコラボレーションの詳細も発表されるとのこと。ブランドを刷新したばかりのオリスの新たなパートナーシップに注目だ。
新しいブランドカラーをまとったビッグクラウン
2025年4月のブランド刷新と同時に、オリスのブランドカラーも生まれ変わった。スイス・ヘルシュタイン本社が由来となる、人の温かみや生命力を象徴するピーチローズと、スイスのヘルシュタインの豊かな森を表現したグリーンを採用。120年以上前にヘルシュタインで誕生したオリスのルーツを表現している。ブランドカラーの変更に合わせて、1938年から続くロングセラーモデル「ビッグクラウン」もリニューアル。40mm径のステンレススチールケースを採用する「ビッグクラウンポインターデイト403」は、テラコッタとハーバルグリーンの2つの文字盤カラーを展開。この文字盤には立体的なアラビア数字インデックスと6時位置にスモールセコンドを配し、ポインターデイト針の先端はキーカラーと同じカラーリングとなる。ベルトは、新開発のHリンクのメタルブレスレットと職人による手作りのディアレザーストラップの2種類を用意。なお、搭載されるムーブメントは120時間のパワーリザーブを誇る自社製キャリバー403。非金属パーツを使用して、2250ガウスの磁気に晒すテストで日差10秒以内の精度を誇る実用的なムーブメントだ。裏蓋はシースルー仕様のため、ムーブメントを鑑賞できる。
オリス「ビッグクラウンポインターデイト403」 Ref.01 403 7799 4068-07 8 20 06 64万9000円/自動巻き(Cal.403)、毎時2万8800振動、120時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径40mm。5気圧防水。
問い合わせ先:オリスジャパン TEL.03-6260-6876 https://www.oris.ch/jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/平野翔太(WN編集部)