38mm径ケースに煌めく天然石とフライングトゥールビヨンを備えるオーデマ ピゲ150周年記念ウオッチ

スイスのラグジュアリーウオッチブランド【オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)】が、創業150周年を祝うアニバーサリーモデルを発表。「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」コレクションからストーンダイアルを採用した3つの限定モデルが発売となり、価格はすべて問い合わせとなる。

独特の模様と艶やかな光沢が魅力の天然石文字盤

 

「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」の新作3モデルは、2025年2月に発表された38mmサイズの「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン」をベースとしている。このモデルは厚さわずか3.4mmという超薄型の自動巻きフライング トゥールビヨンムーブメント、キャリバー2968を搭載。本来大型ケースで用いられるフライング トゥールビヨンをコンパクトな38mmサイズに収めることで、マニュファクチュールとしての高度な技術力と複雑機構への探究心を体現したタイムピースとなっている。

本機最大の見どころは、天然石を用いた文字盤にある。生命力に満ちたグリーンマラカイト、神秘的な輝きを放つブルーソーダライト、大人な雰囲気を纏うルビールートの3種類が用意され、天然石ならではの独特の模様と艶やかな光沢が、それぞれに強い個性を与えている。ケース素材は天然石の色合いや質感を引き立てるように選んでおり、グリーンマラカイトには18Kイエローゴールド、ブルーソーダライトには18Kピンクゴールド、ルビールートには18Kホワイトゴールドを組み合わせた。さらに、12時位置のブランドロゴや時分針、トゥールビヨンフレームにも同じゴールドを用いることで統一感を演出。ケースには、サテンとポリッシュの異なる仕上げを交互に組み合わせることで、優雅なプロポーションを一層引き立てた印象だ。加えて、針には蓄光加工を施すなど、視認性や実用性にも配慮がなされている点も見逃せない。

伝統と技術の結晶といえるフライングトゥールビヨン

6時位置に配されたフライングトゥールビヨンは、文字盤と同じ高さに設置され、複雑機構をデザインの核として前面に押し出す意匠となっている。テンプとエスケープメントを収めた小型キャリッジは毎分一回転し、姿勢を変え続けることで重心の偏りを打ち消し、精度の向上に貢献。さらに通常のトゥールビヨンとは異なり、このフライングトゥールビヨンはキャリッジを下側のみで支える構造を採用しているため、文字盤側からムーブメントの精緻な動きを余すところなく堪能できる。

裏蓋はシースルー仕様となり、伝統的な装飾技術と現代的な手仕上げを融合させたキャリバー2968の姿が鑑賞可能。ベルトは大きな竹斑を持つアリゲーター製ストラップと、インターチェンジャブル仕様のラバー加工ストラップが用意され、いずれも文字盤の色調と呼応するように仕立てられている。

この3つのストーンダイアルモデルの登場は、オーデマ ピゲが長年培ってきた天然石文字盤の伝統を現代に蘇らせるだけでなく、「CODE 11.59」コレクションの存在感をより確固たるものにするはずだ。創業150周年という節目の年に、このような注目作を次々世に送り出すブランドの飽くなき情熱と創作意欲には、ただただ感嘆するほかない。

オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン」 Ref.26665BA.OO.D412CR.01 価格要問い合わせ/自動巻き(Cal.2968)、毎時2万1600振動、50時間パワーリザーブ。18Kイエローゴールドケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径38mm、厚さ9.6mm。3気圧防水。

 

問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000 https://www.audemarspiguet.com/ja ※価格は記事公開時点の税込価格です。

Text/三宅裕丈