【メカニケ・ヴェローチ徹底解剖】CEOスペシャルインタビューからICON新作コレクションまで一挙大公開!
チェザレ・チェリートCEO SPECIAL INTERVIEW
「私自身がメカニケの大ファン!クオリティを高めながらDNAをより強化していきます」
2006年創業以来のDNAであるエンジンに対する情熱と、イタリアらしい心躍るデザインに、スイスの時計製造技術を融合した現在のメカニケ・ヴェローチ。原点を大切にしながら、さらなる飛躍を期すチェザレ・チェリートCEOに話を聞いた。
ついに完成した自社製ムーブメント
長身でスマート、爽やかで知的な雰囲気を漂わせるイタリア人。チェザレ・チェリートCEOは、まさにメカニケ・ヴェローチを象徴する好人物だ。
「新しいアイコン、見ていただけました? ラ・ショー・ド・フォンの一流サプライヤーと共同開発したオリジナル・ムーブメントをはじめ、粘り強く準備してきた努力がやっとむくわれました。我々はこのモデルで新しいスタートを切ります」目を輝かせながら新製品の魅力を説明するチェザレ氏の表情からは、メカニケを心から愛していることが見てとれる。
「メカニケはイタリアンデザインで注目されていますが、現在の本社はスイスのジュネーブにありますし、本格的なウオッチ
メイキングに取り組んでいます。〝イタリアの感性〞と〝スイスの品質〞の融合を目指し、そのシンボルとなったのが、新作のアイコンです。ここ数年、腕時計に対する市場の要求レベルが上がっているのを感じており、デザインだけでなく、今後は搭載ムーブメントの価値もアピールしていくつもりです」
もともと同社は、素材やモータースポーツコンセプトへの徹底したこだわりから生まれたイタリアの時計ブランド。〝速い
機械〞の意味を持つブランド名には、同社のコンセプトが色濃く表れている。シリンダーヘッドをモチーフに、4つの穴に4つのムーブメントを収めた「クアトロヴァルヴォレ」で2006年に鮮烈デビューを飾ると、瞬く間に世界中へマーケットを拡大し、2008年に初上陸した日本でも、独創的なデザインが話題を集めた。
2015年、新CEOに就任する際、「ブランドのDNAを、より強化する決意をしました。原点に戻るということです」と語ったチェザレ氏。「ピストン型のケースや、エンジンへの強い情熱を持ち続けたい。ヴィンテージカーのレストアを楽しむ世界観を大切にしたいですね。我々はラグジュアリーではなく、ハイエンドを目指します。つまり、高品質なモノ作りです」
そんな時計製造に真摯に取り組むブランドの姿勢を明示したのが、2018年発表の新キャリバーMV8880である。前出のオリジナル・ムーブメントにトゥールビヨンを搭載し、4つの独立したダイアルのひとつでキャリッジが回転する複雑時計「クアトロヴァルヴォレ トゥールビヨン」によって、メカニケはブランドポジションを確かにする大きな一歩を踏み出したといえる。
「我々は時計業界のメインストリームに行くつもりはありません。多くの人は、興味を持った物事について最初は王道に向かいますが、その後、自分らしいもの、個性を表現できるものを探すと思うのです。そのニッチな市場を狙うのがメカニケ・ヴェローチ。私自身もそんなメカニケの大ファンです。ユーザーの方々に愛されるよう大切に育てていきたいと思っています」
伝説の意匠がオリジナル・ムーブメントでパワーアップクオリティ向上のため、メカニケ・ヴェローチが創業時のイタリアメイドから、スイスメイドに移行しはじめたのは2010年。その際、デビューコレクションのクアトロヴァルヴォレは、残念ながら生産終了となった。だが、誕生から10年を経た2015年、後継モデル「アイコン」が発表される。当初は1つのケースに4つの独立したムーブメントを搭載する伝統のスタイルだったが、今秋から本格展開する新生アイコンは、革新的な1つのオリジナル・ムーブメントだけで構成されている。
かつてオーパス11を制作したことで知られる超一流の時計工房と共同開発したムーブメントMV8802は、4つのダイア
ルを1つのムーブメントに完璧に統合。信頼性の高いETA2892のパーツを活かしつつ、分針部から4つに枝分かれした
輪列を通して4つのダイアルを駆動する。
もちろんローターやゼンマイ、脱進機は1つだから、従来に比べてメンテナンス性は飛躍的に高まっている。
そんな内部の劇的な進化に対し、外装デザインは従来のまま。4バルブエンジンをモチーフにしたケースの意匠を受け継ぎ、スイスメイドとなって細部の仕上げは格段に向上している。しかもクルマ好きにはたまらない、心躍るイタリアンデザインだ。
機能的には4つの時間帯を表示できるが、「4タイムゾーン?」と聞かれたとき、生粋のメカニケ・ファンなら「いや、4バルブだよ」と答えてみたい。
ICON
今秋ついに本格始動するデビューコレクションの後継機
自動巻きオリジナル・ムーブメントCal.MV8802を搭載した新アイコンの日本限定カラー「ナイトライト」。49㎜径のチタンケース表面には、伝統的なペルラージュ装飾が施され、4つのダイアルで4つの時間帯を表示できる
伝説の意匠がオリジナル・ムーブメントでパワーアップ
クオリティ向上のため、メカニケ・ヴェローチが創業時のイタリアメイドから、スイスメイドに移行しはじめたのは2010年。
その際、デビューコレクションのクアトロヴァルヴォレは、残念ながら生産終了となった。
だが、誕生から10年を経た2015年、後継モデル「アイコン」が発表される。
当初は1つのケースに4つの独立したムーブメントを搭載する伝統のスタイルだったが、今秋から本格展開する新生アイコンは、革新的な1つのオリジナル・ムーブメントだけで構成されている。
かつてオーパス11を制作したことで知られる超一流の時計工房と共同開発したムーブメントMV8802は、4つのダイアルを1つのムーブメントに完璧に統合。信頼性の高いETA2892のパーツを活かしつつ、分針部から4つに枝分かれした
輪列を通して4つのダイアルを駆動する。
もちろんローターやゼンマイ、脱進機は1つだから、従来に比べてメンテナンス性は飛躍的に高まっている。そんな内部の劇的な進化に対し、外装デザインは従来のまま。
4バルブエンジンをモチーフにしたケースの意匠を受け継ぎ、スイスメイドとなって細部の仕上げは格段に向上している。しかもクルマ好きにはたまらない、心躍るイタリアンデザインだ。
機能的には4つの時間帯を表示できるが、「4タイムゾーン?」と聞かれたとき、生粋のメカニケ・ファンなら「いや、4バルブだよ」と答えてみたい。
ジュネーブで製造される迫力の極厚ケース
ピストンリング用の2つの溝を再現したケースサイドがド迫力。チタンケースのため思いのほか着け心地は軽快だ。
ムーブメント以外のパーツはすべてジュネーブで生産されている
ラ・ショー・ド・フォンで開発された革新ムーブ
シースルーバックから、ブランドロゴを模したユニークなローターの回転と、毎時2万8800振動で鼓動する精緻なテンプ
が楽しめる。メタル部はチタン製で、腕に沿う形状が嬉しい
ブランドのエッセンスを伝統的意匠に受け継ぐ
この秋いよいよ本格始動するフラッグシップライン。4バルブモチーフのケースにオリジナル・ムーブメントMV8802を搭載
した2018年発表の新生アイコンは、ダイアル細部のデザインが改良された他、ディプロイメントバックル付きのレザーストラップ仕様など、フラッグシップにふさわしいクオリティに進化した。
4つのタイムゾーンを表示する4つのダイアルは、右上にだけデイト表示が付き、また右下にだけ秒針がセットされる。自動巻き式だが手巻きも可能で、2時位置のリューズを回せばゼンマイを巻き上げられる。
時刻変更は4つの各リューズで個別に行う。
■[アイコン]共通SPEC:自動巻き(MV8802)・5気圧防水・49㎜径・レザーストラップ
●Ti=チタンケース、IPB=チタンケースにブラックIPコーティング、18KPG=18Kピンクゴールド
日本限定
新アイコンのうち日本だけで発売されるジャパンリミテッドが3モデル用意されている。白いアリゲーターストラップが爽やかなナイトライトと、下部の2ダイアルをスケルトン仕様とした2モデルだ。希少性は極めて高い。
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