ボール ウォッチ初のブロンズ採用モデルは進化した独自機能もフル装備

ハイスペックなメカニカルタフウオッチを手がけているボール ウォッチが、ブロンズケースを初採用した新モデルを発表しました。しかも、スプリングロックや耐磁構造にも新しい試みが行われています。「エンジニアⅢ ブロンズスター」は、24万8400円で、世界限定3000本。発売は2017年4月が予定されています。

 

「エンジニアマスター」最新世代でブランドも新章へ突入

1891年創業のボール ウォッチは、鉄道関係者のための時計製造で名を馳せたブランドです。安全な運行に不可欠な高精度、ハードユーズに耐える堅牢性、夜間でも読み取れる視認性など、当初からハイスペックな時計製造を旨としてきました。

その時計製造の哲学は今も受け継がれており、2004年発表のエンジニアハイドロカーボンを筆頭に、独自性にあふれた製品を連発しています。

また、2008年には新たな技術責任者を迎えてセーフティ・クラウンロック・システムに代表される独自機構の進化や、スプリングロックという新たな独自技術の確立など、毎年のように時計界に話題を提供していました。

そして今、独自の技術開発部門を設けて作られた新世代機が遂に完成。それが、「エンジニアⅢ ブロンズスター」なのです。

↑ボール ウォッチ「エンジニアⅢ ブロンズスター」24万8400円/Ref. NM2186C-L1J-BK/世界限定3000本

 

進化形スプリングロックをブロンズケースに格納

タフスペックを信条とするボール ウォッチが作り上げた新作は、ケース素材にアルミニウムブロンズが採用されています。この素材は船舶部品にも使われており、耐食性、耐海水性、耐熱、耐摩耗に優れた特性を保持。それでいて、ブロンズならではの経年変化も楽しめると言います。

昨今の時計界では、ブロンズケースの採用がトレンドですが、ボール ウォッチの最新作は価格も手頃で、ブロンズ人気をさらに加速させそうです。

しかも、ブロンズケース内部には、ボール ウォッチが時計に初採用したミューメタルが使われています。従来は、開閉式のギミックがあったり、リング型だったりしましたが、本機では王道のインナーケース式に。これにより、信頼性の高い8万A/m耐磁性能を確保しています。

↑ケースバックはブロンズカラーの窒化チタン製

さらにインナーケースに守られたムーブメントにも進化が見られます。機械式時計の精度の要であるヒゲゼンマイの保護する独自機構「スプリングロック」が、セカンドジェネレーションへと移行。時計が外部からの衝撃を受けたときに生じるエネルギーを吸収する「ケージ」を設け、ヒゲゼンマイへの衝撃の66%カットを実現したのです。

↑スプリングロック セカンドジェネレーション

 

この価格では貴重な「一生使い続けたくなる」スペックと素材

「エンジニアマスターⅢ」の名の通り、最新作は、ボール ウォッチを代表するコレクションの第三世代で、これがファーストモデルとなります。あらゆる面で進化しながら、自発光式の夜光システム「マイクロ・ガスライト」という重要なアイデンティティもしっかり継承されました。

このように先進的なモデルですが、価格は良心的なボール ウォッチプライスのまま。カーフストラップのほか、NATOストラップも1本付属していて24万8400円は、かなり狙い目だと言えるでしょう。

↑「エンジニアⅢ ブロンズスター」にはNATOストラップも付属

 

圧倒的なタフスペックに、使い込むほどに味の出るブロンズケースという組み合わせは、長く使うことが大前提。現実的なプライスですが、一生使い続けていきたい、そんな一本となっています。