知ってますか? 腕時計のケア法――いまさら聞けない! 腕時計の基礎知識【ケアとメンテ編】

いまさら聞けない腕時計の基礎知識を初歩から解説する本シリーズ。今回は「時計のケア」。といっても、特別な技術は不要です。クロスやブラシなどで、 丁寧に汚れを落とすだけ。わずか数分ほどで完了するので、面倒がらずにぜひ実行しましょう!

 

1. 1日の汚れはその日のうちに しっかりと除去を

時計を1日着用すると、皮脂や煤煙などで意外に汚れています。家に帰ったらケースやガラス、ブレスの表裏などをしっかりケアしておきましょう。ケアの基本は、クロス類でそっと全体を乾拭き。しかし濡れたクロスで行うと、リューズの閉め忘れや防水性の劣化などで、内部に水気が浸入する危険があるので用心を!

ブレスレットのコマは、1コマや1列ずつ丁寧に。ガラスに頑固な油汚れがある場合は、綿棒に水を含ませて拭うとトラブルも少ない

 

2. 汚れたな……と思ったら その都度実施

汗をかいたり外出先で時計が「汚れた」と感じたら、スグにケースやベルトなどを乾いたクロス類でサッと拭いておくのが、時計ケアの基本の「き」。皮 脂や油汚れは時間が経てば凝固して落ちにくくなるし、特に革ベルトの場合は汗が内部繊維に浸透すると、劣化や異臭の原因になるので注意しましょう!

裏蓋やブレスなどを優しくケア。革ベルトは「拭く」のではなく、クロスをそっと押し当てるようにして汚れや汗を吸収させる

 

3. 1 ~2 か月に一度は念入りな ディテールケアを厳守

時計は入り組んだ構造をしているので、1か月ほど使用すると細部に汚れが溜まりやすいもの。 特にブレスのコマ間やバックル、ケースのラグの間や裏蓋の境目、ベゼル回りなどは丁寧にブラッシングして汚れを掻き出しておきましょう。ブラ シを使う際は、角度を変えながら行うのが上手にケアするコツ。ブラシの毛先が届かないバックルの角などには、綿棒(先端が三角形の工業用の綿棒がオススメ)や爪楊枝を用いると便利です。

バックルも丹念に掃除。ブレスのコマは上から順に1コマずつ、と決めておくと掃き残しを防げる
裏蓋の境目はブラシを垂直に当てて。リューズの滑り止めの溝部分は、綿棒や爪楊枝で汚れを除去

 

自分の時計生活に、普段のケアを!

肌に触れ、外気にもさらされる腕時計は、どうしても汚れてしまうもの。でも「たかが汚れ」 と軽視していると、サビや異臭 の発生など各種トラブルを招くこともありますし、何よりせっかくの時計の魅力も台無しになってしまいます。

ただ、ケアの際には、①拭き掃除には古タオルなどを使用しない、②落ちにくい汚れを無理 にはがそうとしない、という点 に注意。前者は繊維がリューズ やボタンなど細部に引っかかっ たり、後者は汚れに見えたもの が実はサビや腐食で、素材そのものを傷めてしまう危険性があるからです(落ちない汚れの場合は、まずはプロへ相談を)。

使用するグッズは、素材の柔らかな布や歯ブラシなどでも可能だが専用のものがあれば、さらに万全。プロが実際に作業を行う際に使用することを前提に製作されたグッズ類は、機能性や耐久性が高 く、何より使い勝手が抜群。価格も手軽なのでオススメです!(ただし、貴金属には使用不可な例もあるので購入時は相談して決めましょう)

 

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