特殊時計を製造するドイツのジンがレトロなミリタリースタイルの日本限定モデルを発表

ベンツ、BMW、アウディに象徴されるクルマメーカーのほか、憧れのカメラとして知られるライカなど、ドイツには大小ともに卓越したインダストリアルプロダクトが生まれる土壌がある。そのひとつに数えられるのが時計で、実はスイスよりも歴史が古い。ジャーマンウオッチブランド「ジン スペツィアルウーレン(通称、ジン)」は、日本語に訳すと「ジン特殊時計会社」という名称で、そのイメージ通りのプロフェッショナルウオッチを得意としている。その気質から日本でも人気が高く、度々、日本限定モデルがリリースされている。この11月に発売開始となる新作も、2009年からシリーズが続く日本限定モデルだ。“クラシックミリタリー”と表現するに相応しい、ヴィンテージの軍用時計に通じる外観が特徴である。

ジンが日本限定として開発する「ミリタリーシリーズ」は、無駄な装飾を排除し、視認性を追求したデザインが共通項である。その第3弾にあたる新作「Military Type Ⅳ」も、“ジン=ミリタリー”というイメージを復活させた2007 年発表作「Military Type Ⅰ」のコンセプトを受け継ぐ。質実剛健なジンらしいこだわりのミリタリーウオッチを目標に掲げてスタートした本プロジェクトは、2009年にクロノグラフの「Military Type Ⅱ」から日本限定仕様として定着し、2013年には3針式の「Military Type Ⅲ」が登場。いずれも発売から間もなく完売となる、記録的なヒット作となった。そしてクラシックミリタリーウオッチを体現するモデルとして、「Military Type Ⅳ」がリリースされる。

レトロなスタイルを体現する2カウンターやアクリル風防

「Military Type Ⅳ」は、あえて12時間積算を捨てて30分積算計とスモールセコンドの2カウンターにすることで、判読性の良さと見た目のクラシック感を追求している。また、1960年代にドイツ軍のミルスペックの条件だったアクリル風防を採用することで、質感のリアルさも実現。ほかにもNATOデザインのナイロンストラップ、経過分を把握できる回転ベゼル、赤い秒針といったディテールが、レトロテイストとミリタリーの雰囲気を調和させている。そして、ねじ込み式リューズとプッシュボタンを通常とは逆側の9時位置にレイアウトすることで、使用上の安全性や装着性を高め、同時に個性的なスタイルを揺るぎないものとした。

残念ながら本作は、ジンの3大テクノロジーと呼ばれる「マグネチック・フィールド・プロテクション」(高防磁性)・「Ar ドライテクノロジー」(時計内部の除湿)・「テギメント加工」(外装の高硬度化)は採用されていない。それはクラシックミリタリーウオッチを追い求めた結果であり、そのストイックさにジンの特殊時計たる哲学を垣間見ることができる。

ジン「Military Type Ⅳ」36万3000円/自動巻き(Cal.SW500)。毎時2万8800振動。ステンレススチールケース。強化アクリル風防。直径41mm、厚さ15.5mm。20気圧防水。標準装備のナイロンストラップのほかに、交換用ブラックカーフレザーストラップが付属。日本限定100本。11月発売予定

問:ホッタ TEL.03-6226-4715
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