「星の王子さまの日」に知っておきたい腕時計––IWC「パイロット・ウォッチ “プティ・プランス”」
6月29日は「星の王子さまの日」として制定されているのをご存知ですか? そして、実は「星の王子さま」と、その作者アントワーヌ・ド・サンテグジュペリに捧げられた腕時計というのもあるんです。手掛けたブランドは、スイス時計界の名門IWC。同社渾身のトリビュートモデルと共に、記念日の一夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
2013年から始まったIWCのオマージュモデル製作
IWCと「星の王子さま」の関わりは2013年に始まります。当時「星の王子さま」は出版70周年を迎えており、飛行機のパイロットでもあったサンテグジュペリに敬意を表して、IWCは歴史ある「パイロット・ウォッチ」で特別エディションを作ることにしたのです。
そうして誕生したのが「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “プティ・プランス”」と「パイロット・ウォッチ・マークXVII “プティ・プランス”」でした。
その後、2016年のSIHHの会場で「パイロット・ウォッチ」のリニューアルが大々的に発表されると、これまでの「プティ・プランス」に加えて、星の王子さまの作者に捧げた「アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ」の限定モデルも複数お披露目されました。
ミッドナイトブルーは星の王子さまの象徴
「プティ・プランス」とは、その名の通り「星の王子さま」のこと。物語の幻想的な世界観をミッドナイトブルーで表現した文字盤が、最大の特徴となっています。
限定1000本の「ビッグ・パイロット・ウォッチ “プティ・プランス”」は、IWC自社製のキャリバー51111を搭載し、ローターとペラトンつめレバー式自動巻き機構で7日間を超えるパワーリザーブを確保しています。写真にある2015年モデルはレッドゴールドケースでしたが、2016年モデルではステンレススチールケースになっています。
IWCが「星の王子さま」の星めぐりの旅からインスピレーションを得たという、1000本限定生産の「パイロット・ウォッチ・ダブルクロノグラフ “プティ・プランス”」は、ファンならずとも惹き込まれる人気作。
面白いのが曜日の表示方式として、文字盤のインナーサークル内に散りばめられた星が使われています。これは王子さまが訪れた惑星を示しており、毎日7つの星の1つが金色に輝くことで曜日を教えてくれるのです。裏蓋にも7つの星と王子さまが一緒に過ごすそれぞれの住人の名が刻まれるなど「星の王子さま」の世界観が満載です。
「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ “プティ・プランス”」は、堅牢なクロノグラフ・ムーブメントCal.79320を搭載。裏蓋にはサンテグジュペリがスケッチしたものと同じ、マントを纏って剣を手にした王子さまの姿のエングレーヴィングが施されているのも粋です。
もっともベーシックなモデルを基に作られた「マークⅩⅧ“プティ・プランス”」は、ベースモデルのブラックダイアルとは雰囲気をがらりと変えています。こちらも裏蓋には王子さまのエングレーヴィングが施されており、物語の世界に浸ることができます。
レトロなタバコブラウンはサンテグジュペリへのトリビュート
“アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”は、タバコブラウンのダイアルカラーが印象的なトリビュートモデル。渋みがあって少しレトロさを感じるこのカラーは、サンテグジュペリが着用していた飛行服と同じものを基調としています。
ストラップはブラウンのカーフスキンにクリーム色のステッチが施されていますが、この配色は作家であり操縦士でもあったサンテグジュペリのライフワークへの敬意を表したものです。
「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”」は、IWCの自社製ムーブメント・キャリバー52610で2つの香箱が7日間に及ぶパワーリザーブを確保。裏蓋のローターの中心にはサンテグジュペリのイニシャルの“A”、そして右には750本限定を意味する「ONE OUT OF 750」の刻印がされています。
サンテグジュペリは1944年に最後の偵察飛行のために飛び立った際にロッキード P-38 ライトニングを使用していました。その機体を裏蓋に描いたモデルが、1000本限定の「パイロット・ウォッチ・ダブルクロノグラフ “アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”」です。このモデルは、スプリット・セコンド針が搭載されており、1分間に2つのタイムを正確に計測できます。
長い年月を経てもなお愛され続ける名作の、深いロマンを感じられるオマージュシリーズ。せっかくの「星の王子さまの日」ですから、ぜひ今夜は空を見上げながら星の王子さまと冒険の旅に思いを馳せてみてくださいね。