日本が誇る建築家とブルガリによる、デザイン性も兼ねた究極の薄型ウオッチ――2020年の時計界を盛り上げた一本

2021年も一週間が経過し、社会が“日常”を取り戻しつつあったかのように見えたものの、ここにきて一都三県では緊急事態宣言が発出される見通しとなった。およそ一年の間、新型コロナウイルス感染症に悩まされる日々が続いている。そこで、一年前にはどんな新作時計がリリースされたか、記憶をたどってみた。多数のニューモデルの中でもWATCHNAVI編集部が気になった存在が、「ブルガリ(BVLGARI)」と日本人有名建築家とのコラボレーションウオッチである。

 

世界最薄の自動巻きウオッチに表現した永遠なる時と光の共演

 

2020年初頭、世界最薄で知られる「オクト フィニッシモ」に生まれた2本のニューモデルは、日本を代表し、世界でもその名を轟かせる建築家・安藤忠雄氏がデザインを担当したものだった。同コレクションの発表記念パーティにて、安藤氏は次のように語っていた。

「アインシュタインの時代から100年を経て、2019年『史上初、ブラックホールの撮影に成功』という報道が流れました。このデザインコンセプトも、ブラックホールです。秒針の根元から渦を巻く螺旋は永遠なる時間、その奥行の象徴です。ローマのパンテオンの天蓋から落ちる光、太古の昔から時の移ろいを伝えてきたあの光のように、いつまでも残る時計であってほしいと思います」

 

(左)「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック」
(右)「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン オートマティック」

 

安藤建築といえば、最も知られている特徴が「コンクリートと光」。オクト フィニッシモに与えられたチタンケース(サンドブラスト加工)の質感と、光を受けて浮かび上がる豊かなファサードは、同氏の作風にも通じる点がある。さらにユニークな模様がひと際目を引く、カーボンで製作した8本だけ製造されるトゥールビヨンもラインアップ。これら2本のタイムピースによって、ブルガリはラグジュアリータイムピースの新たな側面を見せることに成功したのだった。

 

ブルガリ「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック」Ref.SAP103245 198万円/自動巻き(自社製Cal.BLV138)、毎時2万1600振動、60時間パワーリザーブ。チタンケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径40mm(厚さ5.15mm)。30m防水

 

ブルガリ「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ トゥールビヨン オートマティック」Ref.SAP103244 1870万円/自動巻き(Cal.BVL288)、毎時2万1600振動、52時間パワーリザーブ。カーボンケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径42mm(厚さ5.38mm)。10m防水。世界限定8本

 

問い合わせ先:ブルガリ ジャパン TEL.03-6362-0100 https://www.bulgari.com/ja-jp/