オリスは、2010年のグレートバリアリーフのサンゴ礁保護活動を皮切りにサンゴ礁の保護基金を支援してきたスイスの名門ウオッチブランド。2020年は、フロリダ・カリスフォートリーフのサンゴ礁保護活動の支援の表明に合わせ、高性能ダイバーズコレクション「アクイス」をベースにした限定モデルを発表した。
腕時計を通じて表明する
「サンゴ礁再生プロジェクト」への参加姿勢
オリスのプレスリリースによれば、“科学者たちの計算によると、過去30年間に世界の50%のサンゴ礁が、人為的な要因によって白化しているのとこです。このままだと今後80年でサンゴ礁が絶滅するともいわれています”という。さらにサンゴ礁の重要性についても、「サンゴ礁は地球面積の1%しか覆っていませんが、少なくとも海洋魚の25%を支えています。そして地球上の酸素の70%を産出しているのです。 世界経済に対しても多大な貢献をしており、およそ10兆ドルの経済価値があるとされています」とのこと。
このように地球の生命を左右するサンゴ礁の状況を好転させるべく立ち上がったオリスは、2010年のグレートバリアリーフ以降、いくつもの非営利団体を支援してきた。そして、2020年はフロリダに拠点を置くサンゴ礁保護の専門機関「サンゴ礁保護基金」の活動を支援すると発表したのである。
これと合わせて披露された新作「カリスフォートリミテッドエディション」は、イエローゴールドで50本のみ作られた前回に続き、都会的なデザインに潜水時計の本格性能を組み合わせた「アクイス」のGMTモデルがベース。2000本限定となる最新作では、ステンレススチールモデルが発表された。
このモデル名にある「カリスフォート」とは、フロリダーキーズ海洋保護区域に生息する代表的なサンゴ礁に由来。カリスフォートは世界で3番目に大きな、アメリカ唯一のバリアリーフであるフロリダサンゴ群の一部であり、1950〜60年代のレジャーダイビングブームの中心でもあった場所だ。現在までの4〜50年間でサンゴ礁は大幅に劣化し、そのエリアのサンゴは98%も死滅したと言われている。しかしながら、サンゴ礁保護基金のプログラムによって現在までに約2500個のサンゴが再生。2020年末までには最低でも3万個になると見込まれている。
こうした意義深い活動を支えたいと思う人は基金へ直接寄付することもできるし、直接的な協力を考えてもいい。それができない場合にも環境に無害な日焼け止めの使用など、気候変動に対するアクションを起こすことも考えられるだろう。もちろん、オリスの時計を購入することも、彼らの活動を支える一端を担うことになる。
ケースバックに刻まれたカリスフォートのサンゴの姿を見つめれば、再び息を吹き返しつつあるサンゴ礁を日本にいながら感じられるはずだ。
問:オリスジャパン TEL.03-6260-6876
https://www.oris.ch/jp