【予算10万円で狙う新作時計――オリエント編】歴史的なタイムピースの復刻版からデザインに凝った限定モデルまで厳選3選
1950年に創業し、現在では世界70か国以上で販売されている国産時計ブランド「オリエント(ORIENT)」は、伝統的な時計作りを厳守し、クオーツから機械式まで幅広くラインナップしている。2020年も手を出しやすいプライスゾーンの新作を豊富に揃えるが、今回は満足感の高い4万円台から6万円台の3型にクローズアップする。
【4万円台】オリエントの歴史を物語る創立70周年を祝すリバイバルモデル
創業70周年を迎えたオリエントを記念して製作された「キングダイバー」は、1965年に発表された歴史的なタイムピース「ウィークリー オート オリエント キングダイバー」を現代に甦らせた復刻版である。時刻・カレンダーの調整とインナーリング式のダイビングスケールの操作に使うリューズ2本を右サイドに設置。夜光付きのアロー針(時針)とドルフィン針(分針)、そしてバーインデックスから構成されるダイアルは、高い視認性を発揮するとともにクラシカルな雰囲気も漂う。
3時位置の日付表示から6時位置の漢字曜日表示、中央上部の英字名称表記に至るまで、オリジナルモデルに倣った意匠の本機は、個性的スタイルだが同社ダイバーズの歴史を物語る正統派といってよい。ダイバーのイラストを刻印したスチールバックはねじ込み式で20気圧防水をクリアし、メタルブレスレットは無垢素材で耐久性が高められているなど、機能面の充実も注目に値する。また、曜日がアルファベット表示のバリエーションも誕生。それぞれ限定本数が異なる。
【5万円台】カラフルなベゼル&ダイアルの20気圧防水ダイバーズ
オリエントのダイバーズはオーソドックスなデザインのなかにも“個性”を持たせることで、人気を獲得してきた。2020年ニューモデルもポップなカラーリングと4時位置にセットとしたリューズでキャラクターを際立たせている。ナイロンストラップモデルはカジュアルファッションのアクセントアイテムになるし、ブレスレット仕様をセレクトすればビジネススーツにもマッチする。
1964年以来、ダイバーズを作り続ける技術をバックグラウンドに、ビッグサイズケースや高硬度なサファイアクリスタル風防、高輝度のルミナスライト夜光が塗布された針やアプライドインデックスを新採用するなど、実用性と快適さを追求した設計も特徴だ。その象徴といえる4時リューズは、左腕着用時に手首を返しても手の甲にあたらないための工夫である。いずれもスキンダイビングや水上スポーツ時の使用を想定したもので、見た目だけに留まらないオリエントのこだわりを感じさせる。ヴィンテージ調のグラデーションダイアルの70周年記念モデルのみ本数限定。
【6万円台】2005年誕生のカメラモチーフモデルが装いを新たに再登場
こちらもオリエント70周年を振り返るシンボリックな存在として復活を果たしたシリーズ、「レトロフューチャーカメラ」。1950年代のレンジファインダー式カメラのディテールを随所に盛り込んだ、ノスタルジックかつメカニカルな機械式時計として2005年の発売当時(オリエントスターブランドより発売)、話題を呼んだ。本機はその意匠をベースに、現代的なアレンジが加えられている。
カメラレンズの絞り羽のようなあしらいを施した文字盤に、絞りリングを模した固定ベゼル、フィルム巻き上げのノブと軍艦部(カメラ上部カバーと操作系の部分)を彷彿とさせるリューズやガードなど、まさにユニークな外観。裏蓋にはファインダーにヒントを得た部分的なシースルーを作り、そこから小刻みに駆動するテンプを鑑賞できる。こちらは計4モデルのバリエーションが存在し、1970年代に一世を風靡した同社「ジャガーフォーカス」モデルの鮮やかなゴールドグラデーションダイアルを取り入れた70周年記念モデルのみ、限定仕様となっている。
問い合わせ先:オリエントお客様相談室 TEL.042-847-3380
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