ウオッチナビ新連載「ブレスレットウオッチの台頭 vol.1」――ハイエンドブランドのブレスモデル厳選4本を解説
現在、時計マーケットではブレスレットウオッチが好調である。そのトレンドを検証していくと、エシカル、サステナブルなどにも配慮した、未来志向のウオッチの在り方が見えてくる。WATCHNAVI Salon新連載「ブレスウオッチの脚線美」では、評価の高いブレスレットがセットされた腕時計をピックアップする。
各社が鎬を削り始めたエレガントなブレスレット開発
いま、なぜブレスレットウオッチがトレンドなのだろう――
中長期的な視点でいえば、ライフスタイルやビジネススタイルのカジュアル化が挙げられる。クラシカルなレザーストラップの腕時計よりも、いわゆる“ラグスポ”モデルのニーズが高まっているのは間違いない。加えて、最近のサステナブル、エシカルなどへの意識の高まりも無関係ではなく、品質の良いモノを長く使いたいという声にブレスレットウオッチはフィットしている。
また、レザー素材に関する動向も関係している。環境保全や動物保護の観点から、バッグやアクセサリーに用いる目的でのワニやリザードなどの捕獲に対して反対の動きが広がっており、これらの皮革を使ったストラップも徐々に姿を消しつつある。そこで浮上したのがブレスレットで、各社は新たなエレガンスを表現するべく、ブレスレットウオッチのカテゴリーに魅力的な新作を投入する傾向にある。
【ウブロ】フラッグシップの誕生15周年を記念する初の統合型デザイン
ウブロ躍進の契機となった「ビッグ・バン」誕生15周年を記念し、ケースとブレスレットを統合型デザインとしたニューモデルが登場。ミドルケースもメタル素材化されている。初代モデルに採用されている角形プッシャーやバーインデックスにより、スマートな印象の外観となった。自社製のキャリバーウニコHUB1280を搭載。
問い合わせ先:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL.03-5635-7055
https://www.hublot.com/ja-jp
【ショパール】80年代の名作を再解釈し、新開発のスチール素材も投入
1980年、若き日のカール-フリードリッヒ・ショイフレ共同社長が父カール氏に進言し完成させた「サンモリッツ」に、息子カール-フリッツ氏からの提案で再解釈を加えたモデル。COSC取得の自社製Cal.Chopard 01.01-C搭載する。低刺激性で50%硬度の高い新開発ショパール ルーセント スティール A223をケース&ブレスレットに採用。
問い合わせ先:ショパール ジャパン プレス TEL.03-5524-8922
https://www.chopard.jp/
【A.ランゲ&ゾーネ】構想10年!! ドイツの名門が手掛ける初の“ラグスポ”
メゾン初のラグジュアリースポーツタイプにして、初の防水仕様、レギュラーライン初のステンレススチールモデルという新機軸。アウトサイズデイトと同サイズの曜日表示を備え、デザイン上の特徴でもある張り出した右サイドに、日付と曜日調整ボタンをレイアウトした。新開発の自社製キャリバーL155.1 DATOMATICを搭載。
問い合わせ先:A.ランゲ&ゾーネ TEL.03-4461-8080
https://www.alange-soehne.com/ja/
【H.モーザー】流れるような一体型の追求のため、ブレスレットから先に開発
アール・デコの影響下、1930年代のアメリカで流行したストリームライン・モダンのデザインを意識した、流線型の一体型フォルムが優美。H.モーザーを象徴するフュメダイアルも新感覚の意匠に加えられている。センターに秒&分積算針を備えたアジェノー社との共同開発クロノグラフキャリバーHMC902を搭載。
問い合わせ先:エグゼス TEL.03-6274-6120
http://h-moser.jp