高級時計が”増産”に向け新たな挑戦!「タグ・ホイヤー」工房の裏側【後編】

タグ・ホイヤー コネクテッドやカレラ ホイヤー01といったヒット作の人気沸騰で、増産に追われるタグ・ホイヤー本社工房。後編では、異なる命題を負った2つのワークショップの存在をご紹介します。

機械化が進む量産ラインと手仕事が生きる複雑系ライン

本社内には2つのアッセンブルラインがあります。1つは最新の組立ロボットと50人のスタッフとで構成される「T2ワークショップ」。もう1つが、トゥールビヨンなど複雑時計を担当する「オートオルロジュリーワークショップ」です。

T2ワークショップは、ラ・ショー・ド・フォン本社が〝量産〞をするために最も大切なセクションで、機械化が進んでいるという特徴を持ちます。通常、神経を使う作業である針のセットなどは人の操作によって全てロボットが行い、最大で8針のクロノグラフまでセットが可能なのだそう。

↑整理されたフロアではスタッフが織り目正しく机に向かう

オートオルロジュリーワークショップは、非凡な時計師が8人常駐し、日夜複雑機構のアッセンブルに励んでいます。1人が1つの時計の組み立てを最後まで行うのが特徴で、ホイヤー02Tで換算すると週に25個も完成させるというから驚き!緻密なプロトタイプの製作によって、組み立て効率が向上した結果がここにも現れています。

機械化が進んだとはいえ、最終的なチェックは人の手で行われます。動作の不具合などは感覚で即座に察知するそうで、プロの手仕事を目の当たりにしました。

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