パテック フィリップの新作速報 “トラベラーズ”カラトラバにニューバリエーションが登場!

2015年の発表当時にバーゼルワールドの会場で見たときに筆者も度肝を抜かれた、カラトラバ名のトラベルタイム「Ref.5524」。アヴィエータースタイルを彷彿とさせるスタイリングに実用的なトラベルタイムを融合させたそのタイムピースは2018年にローズゴールド仕様と37.5mmサイズの小径モデルが加わり、パテック フィリップの豊かなクリエイションを表現する重要なモデルとして継続製造が続けられている。このたび発表された新作は、こうしたパイロット・スタイルのカラトラバが歩んできた流れを組むモデルとなっている。

 

ホワイトゴールドケースにブルーダイアルを合わせた37.5mm径モデル

パテック フィリップ「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム 72134」Ref.7234G-001 557万7000円 自動巻き(Cal.324 S C FUS)。最小35時間、最大45時間パワーリザーブ。毎時2万8800振動。ホワイトゴールドケース。直径37.5mm。厚さ10.78mm。ラグ幅18mm。カーフスキンストラップ。3気圧防水。10月発売

新作の特徴は、2018年にローズゴールドで発表された37.5mm径のケースが、ホワイトゴールドになったこと。このタイムピースが2015年にデビューした際の素材を、改めて用いたわけである。ストラップは、マットブルーのダイアルに合わせたブリリアント・ネイビーブルーのカーフスキン・バンドを装着。飛行服を固定するハーネスの形状に着想を得たホワイトゴールド製のネジ止めピンバックルを装備。さらに、ステッチが印象的なヴィンテージ・ブラウンのレザーストラップも付属する。

そもそも5524が誕生する背景には、1936年にパテック フィリップが手がけた特殊な時角時計「サイドロメーター」があった。パイロットが簡単かつ迅速に、現在位置を求めることのできる“計器”さえも手がけていたマニュファクチュールにとって、現代でもパイロットスタイルのタイムピースを製造することはごく自然なことなのだ。

もちろん、パテック フィリップはパイロット・スタイルを現代に蘇らせるだけではなく、現代のトラベラーに向けた機能も追加することを忘れなかった。それが、1959年と1996年に特許を取得しているトラベルタイム機能だ。これは、センターの2本の時針と2つのタイムゾーン変更用プッシュボタンを特徴とし、現地時刻を示す時針を1時間刻みで前進、または後退させることが可能なだけでなく、現地の日付の指針表示まで行うことができる。

最初に42mmで発表された5524モデルと37.5mmのミディアムサイズになった7234モデルともに共通する明快かつ簡便なトラベルタイム機能が組み込まれたムーブメントは、部品数294個の自動巻きキャリバー324 S C FUS。Spiromax(R)ひげゼンマイを備えたGyromax(R)テンプを備え、毎時2万8800振動。センターローターに21Kゴールドを備え、最大45時間のパワーリザーブを保持している。

美しく磨きあげられたラウンド型のカラトラバ・ケースから伸びるプッシュボタンには特許取得のセキュリティー・システムを装備。操作の前にプッシュボタンを1/4回転させてロックを解除し、設定を終えたらまた戻すという構造により、ユーザーが誤って現地時刻を変更してしまう心配はない。こうした実用性の追求もまた、パテック フィリップが時計界の王である所以だろう。

これで、パイロット・スタイルのカラトラバは、素材も文字盤色も異なる2サイズが揃ったことになる。なにしろ世界の最高峰ブランドゆえ気軽に手の届くものではないが、ペアウオッチとしても楽しめるほどのバリエーションを揃えてきたところに、このタイムピースにおけるパテック フィリップの意気込みが伝わってくる。

問い合わせ先: パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL .03-3255-8109
http://www.patek.com

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