ロレックス新型サブマリーナー――2020年の時計界を盛り上げた一本

新しい一年がスタートし、2021年はどんな新作時計が登場するのか期待が膨らむ。もちろん昨年も各ブランドから魅力的なニューモデルが登場したが、時計界の王者=「ロレックス(ROLEX)」からは人気シリーズのリニューアルやバリエーション拡大が発表された。ここでは、昨年リリースされたコレクションを改めて振り返る。

 

NEW SUBMARINER〈サブマリーナー〉

シリーズの伝統をベースに先進的なスペックを追求

 

ロレックスが1953年に開発した「サブマリーナー」は、それまでの防水時計の概念を覆すモデルとして普及し、後に続くダイバーズに影響を与えた。新作Ref.124060はその基本スタイルを踏襲しつつ、確実な進化を遂げているのが特徴だ。

その最大のトピックが、次世代の基幹ムーブメントとされるキャリバー3200系への切り換えだろう。ケーシング後に日差-2~+2秒を誇る高精度クロノメーターは旧型と同等ではあるものの、こちらはパワーリザーブが強化されて約70時間駆動へと延長されている。これにより、さらに利便性が高まっている。

ロレックスが自社製造するキャリバー3230は、従来と同じ毎秒8振動のまま、約70時間パワーリザーブを実現。耐磁性に優れ、動作効率の増大にも貢献する最新のクロナジーエスケープメントを採用している

 

外観は新旧でほとんど差がないが、ケースは40mm→41mmにサイズアップし、ブレスレットの中央コマがワイド化されている。一方でラグは細身のフォルムへと変更され、装着感とデザインのバランスが絶妙に。こうした細部にわたる改良こそ、あくまでも実用性を追求するロレックスの真骨頂といえよう。

ロレックス「オイスター パーペチュアル サブマリーナー」Ref.124060 85万4700円/自動巻き(自社製Cal.3230)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。傷防止サファイア風防。直径41mm。300m防水

 

© Rolex/Alain Costa