シリコンパーツで70時間パワーリザーブを実現させた「オリエントスター」の新スケルトンウオッチが3月発売へ
今年2021年、ブランド誕生70周年を迎えた「オリエントスター(ORIENT STAR)」。本格志向の機械式時計を中心としながら、手に取りやすいプライスを実現している名手である。
そんなオリエントスターが、クラシックコレクションの最上位となる「スケルトン」の新作を発表した。美しさを増したオープンワークダイアルのほか、最新のパーツと機構を用いてロングパワーリザーブを獲得したバージョンアップにより、歴代最高の進化を果たしている。
オリエントスター史に刻まれる革命的なアップデート
2021年3月18日にニューモデルの発売開始がアナウンスされたクラシックの「スケルトン」は、伝統的な手巻きムーブメントを搭載しているコレクションだ。オリエントスターの最高クオリティを求め、スケルトンダイアルにはこだわりの装飾や仕上げを、外装も妥協なく磨き上げられている。
テーマに「NOWHERE, NOW HERE(どこにもないもの。それがいま、ここにある)」を掲げ、独自の審美眼と高度な技術を生かす。そんなブランドフラッグシップとなる新作スケルトンの魅力は様々あるが、強いて挙げるとすると文字盤の壮麗さと70時間を超える強力なパワーリザーブだろう。
機械式ムーブメント固有の構造を着用中も楽しめるオープンワークダイアルは、近年の時計界を代表する人気デザインである。地板や部品の骨格のみを残すことで、内部のメカニズム全体を見渡すことができる。とりわけオリエントスターのそれは、日本で職人が手間と時間をかけて手掛けることで、熱心な時計愛好家からも高い評価を受けている。同コレクションの初出は1991年のことで、30年目を迎えた歴史からもその実力が理解できる。
ニューモデルは百数十点にもおよぶパーツから構成されている新開発ムーブメント、キャリバーF8B62/F8B63を搭載。オリエントスターを継続して製造している秋田の工房にて、専任技能者が手作業で組み立てを行っていると聞く。美しさに感銘を受けるが、機能面では現行モデルと比べて最大パワーリザーブが20時間も長い70時間へと延長されている。これは軽量化と加工精度を向上させたシリコン製ガンギ車の初搭載が理由として大きく、脱進機のエネルギー伝達効率を高めることに成功したことで、約3日間にわたってゼンマイを巻き上げる必要がなくなった。
ちなみに、シリコン製ガンギ車の完全自社製造は極めて稀なこと。エプソンの高精細プリントヘッドの生産にも使われているMEMS加工技術を生かすことで、この快挙を成し遂げたようだ。バネ性を持たせた独自の構造が革新的で、ナノメートル単位の膜厚コントロールで光の反射率を調整して鮮やかなブルーに仕上げたのも特徴。その個性的な渦巻形状は、ブランド誕生70周年のテーマである“宇宙”に通じる、天の川銀河をイメージしたフォルムとのことである。
問い合わせ先:オリエントお客様相談室 TEL.042-847-3380 https://www.orient-watch.jp/orientstar/