NATO各国の空軍に制式採用された確固たる経歴、1994年からは宇宙開発にも貢献しているスイスの機械式時計ブランド「FORTIS(フォルティス)」が、2021年発売のニューコレクション2型を発表した。ひとつはブルーダイアルが鮮麗な日本限定モデルで、もう一方はチタンケース&ブレスレットの精悍なミッション・クロノグラフ。いずれも充実のスペックと機能重視のデザインを備えた、注目作である。
日本人好みのトリコロールカラーを纏う航空時計
新作「フリーガーF-39-J オートマティック」は、フリーガーF-39 オートマティックをベースモデルに、文字盤をサンレイ仕上げの鮮やかなブルーに変更した日本限定リリースの新バリエーションである。インデックスと各針をホワイトカラーで統一し、秒針の一部にアクセントとなるレッドをあしらって、スタイリッシュなトリコロールカラーとしてまとめた。
フォルティスのラインナップで“空”のカテゴリーを示す「アビアティス」は、視認性や耐圧性を追求した設計の他、硬質なサファイアクリスタル風防を共通で採用している。外観にも共通の要素があり、シンクロライン(軌道調整ユニット用として考案された、12時位置を中心とする±5秒に配されたライン)と、ブリックストラック(瞬時の読み取りを助ける円形のミニッツトラック)を備えている。
アマディ20 火星探査シミュレーションのサポートウオッチ
2020年、長年フォルティスのシンボルとして君臨してきたフリーガーラインがリニューアルされたことで、大定番の「オフィシャル・コスモノート・クロノグラフ(Ref.638.10.11M)」が近い将来、市場から姿を消す見通しとなった。非常に残念なニュースだが、これはフォルティスが宇宙に適応できる時計の新時代を見据えての英断だったに違いない。その証となる、オーストリア宇宙フォーラムとのパートナーシップ締結をきっかけに開発された新作「オフィシャル・コスモノート アマディ20」は、次世代のスペースウオッチとして相応しい出来栄えと言えるものだ。
本機は、イスラエルでミッションを遂行するアナログ宇宙飛行士(特別な訓練を受けた宇宙服のテスター)向けのミッションモデルという位置づけ。宇宙開発に貢献してきたフォルティスの屈強なクロノグラフを再定義し、軽量かつ耐久性に優れるチタンを外装素材に採用。また、ミッションコントロールベゼル(逆回転防止式)やフックストラップなど、未だ見ぬ宇宙での適用性と過酷なミッションを成功へと導くための装備を纏う、同社史上最高峰のツールウオッチとなっている。
問い合わせ先:ホッタ TEL.03-6226-4715 https://www.fortis.jp/
Text/WATCHNAVI編集部