腕時計とモータースポーツの絆から知る人気ウオッチの魅力【ティソ】編

腕時計とモータースポーツは強い絆で結ばれている。20世紀初頭ともに黎明期を迎え、まるで競い合うかのように進化してきた。それはクルマの性能アップに合わせて、時計界は計時精度の向上で応える必要があったためでもある。勝利のために技術の向上に挑戦してきた両者の濃密な関係は数多くのエピソードを生み出し、その伝説は現在に続いているのだ。

腕時計とモータースポーツにスポットを当てる本連載の7回目は、【ティソ(TISSOT)】とアルピーヌ A110の繋がりについて解説する。

《ティソ&アルピーヌ A110》

モータースポーツを介して1970年代から続くタッグ

アール・ヌーヴォー調のデザインで知られる「バナナ・ウォッチ」や、コストパフォーマンスの高いダイバーズとして人気の「シースター」で話題を振りまくティソは、かつて1977年から82年にかけてF1に参戦したチーム・ルノー・アルピーヌをスポンサードするなど、モータースポーツ界とも密接な関係を築いた。

 

そんなティソとアルピーヌの強固な絆は、アルピーヌ A110を駆り1973年の世界ラリー選手権、ラリー・モンテカルロ、1978年ル・マン24時間レースに代表される、1970年代に獲得した複数のタイトルが示している。そして2015年、世界耐久選手権シリーズへのアルピーヌ参戦を契機に、両者のパートナーシップが久しぶりに復活。以来、コラボレーションウオッチの発表が続いているのだ。

近年の発表されたモデルのコンセプトは、“オンボードウオッチ”。腕時計の状態からケースを外すことで、アルピーヌ A110Sのダッシュボードに取り付けられるギミックが実にユニークである。

 

ドライブ中も手首に視線を落とさず時間を確認できる2カウンター式クロノグラフ

「ティソ アルピーヌ オンボード オートマティック」Ref.T123.427.16.081.00 27万600円

2020年にリリースされた本機は、新たに開発された専用スタンドが付属。腕から外して車内マルチメディアスクリーン用フレームに設置でき、さらにはテーブルクロックにも変身する。アルピーヌ A110Sの特徴的なオレンジやピストン型プッシュボタンなど、ファン垂涎のディテールを纏う。自動巻き。ステンレススチールケース、サファイアクリスタル風防。直径45mm。10気圧防水。世界限定516本。

 

問い合わせ先:ティソ TEL.03-6427-0366 https://www.tissotwatches.com/ja-jp/