日本の技術と美意識を詰め込んだ【グランドセイコー】の新作は、信州の幻想的な冬景色「垂り雪」がテーマ。側面のダイヤモンドセッティングにもご注目

1960年、スイス製の正確かつ美しい腕時計を超える存在を目指して開発された【グランドセイコー(GRAND SEIKO)】のオリジナルモデル。一時休眠するも1988年に復活を遂げ、現在に至る。2017年にはセイコーから独り立ちし、名実ともにジャパンウオッチの最高峰ブランドとして君臨している。そんなグランドセイコーが生まれ故郷のひとつ、信州の幻想的な冬景色をテーマにしたハイエンドピース「グランドセイコー エレガンスコレクション 限定モデル Ref.SBGY008」をリリースした。

「垂り雪(しずりゆき)」をモチーフに冬の儚い美しさが詰め込まれた逸品

 

高精度かつ洗練のデザインを魅力とする【グランドセイコー(GRAND SEIKO)】において、スプリングドライブムーブメントを搭載するモデルは重要な地位を占める。その製造が行われているのが、信州は諏訪。冬は雪が降り積もるこの地の美しい風景(信州で見られる幻想的な冬景色「垂り雪(しずりゆき)」)にインスパイアを受け、雪模様を象ったあしらいがユニークなダイアルを製作。ひと足先に冬の訪れを感じさせる美麗ダイアルに、ハンドメイドによるこだわりの仕上げを施した18Kピンクゴールドケースを組み合わせたのが、新作「グランドセイコー エレガンスコレクション 限定モデル Ref.SBGY008」である。

スプリングドライブムーブメントを生み出しているのが、長野県塩尻を拠点とする「信州 時の匠工房」。常念山脈や穂高連峰を遠くに望む、澄み切った空気と美しい水に恵まれた自然豊かな土地だ。どことなくスイスにも在りそうな風景で、時計製造地としては最適な環境と言える

 

巧みなダイヤモンドセッティングで零れ落ちる雪の輝きを表現

こだわりはダイアルだけではない。華やかさと高貴なイメージを与える18Kピンクゴールドケースの側面には、「信州 時の匠工房」にて熟練の技を振るう職人が、厳選された53石ものダイヤモンドを手作業で一つずつ丁寧にセッティング。その存在は正面からではやや確認しにくいデザインとなっている。あえてケースを取り巻くように規則正しく並べ、さりげなくラグジュアリーをアピール。まさにグランドセイコーらしい上品な演出と言えよう。

ケース中央からラグの先端に向かって徐々に小粒のダイヤモンドへと調整。ケースの曲線美を生かしながらのセッティング技術と、その選別に脱帽する。規則正しいダイヤモンドによって、木々の枝から滑らかに零れ落ちる雪をイメージ

 

青ネジが際立つ美しく磨き上げられた手巻きスプリングドライブ

ケースバックはシースルーデザインが採用されており、搭載するスプリングドライブムーブメント「キャリバー9R31」を鑑賞できる。機械式とクオーツを掛け合わせたようなスプリングドライブは、平均月差±15秒(日差±1秒相当)という圧倒的な精度を誇る。とりわけキャリバー9R31は、香箱に格納されている動力源のゼンマイを2個備える「デュアル・スプリング・バレル機構」を取り入れており、最大72時間も継続する。また特徴として、スプリングドライブは自動巻き式が大半だが、こちらは手巻き式というから味わい深い。もちろん「信州 時の匠工房」謹製である。

手巻き式ということで、ケースはスリムな10.2mm厚に抑えた。装着感を高め、袖口に引っ掛かりにくい絶妙な設計となっている。スプリングドライブは機械式同様にゼンマイを動力源としながら、ICと水晶振動子によって精度を安定化。スイープ運針(機械式と同じく、流れるように進む秒針)も実現している。香箱の右隣に残り駆動時間を表すパワーリザーブインジケーターを配置。限定本数を表すシリアルナンバーを刻印し、GSのシンボルである獅子の紋章をガラス面にあしらう

 

「グランドセイコー エレガンスコレクション 限定モデル」Ref.SBGY008 418万円/スプリングドライブ(自社製Cal.9R31)、約72時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース(シースルーバック)、ダイヤモンド53石、デュアルカーブサファイア風防(内面無反射コーティング)、クロコダイルストラップ(交換用サテン調ストラップが付属)。直径38.5mm(厚さ10.2mm)。日常生活用防水。世界限定60本(国内流通30本)。グランドセイコーブティックオンライン、またはグランドセイコーブティック及びグランドセイコーサロンにて発売

 

問い合わせ先:セイコーウオッチお客様相談室 TEL.0120-061-012 https://www.grand-seiko.com/jp-ja

Text/WATCHNAVI編集部