セイコーダイバーズの歴史的傑作をモダンに解釈したブラックウオッチが4型デビュー
【セイコー(SEIKO)】のスポーツウオッチ【セイコー プロスペックス(SEIKO PROSPEX)】。この人気ブランドから、ブラックを基調とする「The Black Series」のNEWコレクション4型が発売開始された。価格は14万3000円~36万3000円。すべて生産本数が限られたリミテッドモデルであり、価格からデザインまで幅を持たせたラインアップも魅力となっている。
4モデル共通のデザインテーマは、“ナイトダイビング”
リリース開始されたThe Black Seriesは、夜の海の暗闇と静寂を表したブラックケースに、海中を照らすライトの光に着想を得たオレンジを差し色として採用。ドラマチックかつミステリアスなナイトダイビングの世界を、巧みに表現している。
今回の4モデルのなかで最もハイスペックなのが、1970年に発表された流線型フォルムで知られる“1970メカニカルダイバーズ”をベースとする「SBDX051」。風防ガラスに内面無反射コーティングを施したカーブサファイアガラスを備え、水深200mまでの空気潜水に耐えられる仕様となっている。ムーブメントには盛岡セイコー内にある雫石高級時計工房で組み立てられた、セイコーダイバーズの高級モデル専用のメカニカルキャリバー「8L35」を使用。高精度を維持しつつ、耐久性が高いのが特徴だ。
なお「SBDX051」は、The Black Series初となる5列タイプのメタルブレスレットが備え付けられているほか、砂目の波紋に模したユニークなパターンの文字盤など、デザイン面の独創性も極めて高い。ストラップは交換用としてブラックの強化シリコン製が付属しており、気分やファッションに合わせての付け替えが可能である。
手に取りやすいプライスとバランスの取れたスペックが魅力
そのほかの3モデル「SBDC153」「SBDC155」「SBDC157」は、それぞれ1965年、1968年、1970年に発表されたセイコーダイバーズの3つのマイルストーンにインスパイアされたモデルである。ムーブメントには70時間のロングパワーリザーブを有するキャリバー「6R35」を共通で搭載。10万円台とは思えない、質感と機能を持ったハイコストパフォーマンスなダイバーズという印象だ。
前出の「SBDX051」はいかにもダイバーズらしいメタルブレスレットが標準装備されているが、こちらの3モデルには製紐(せいちゅう)と呼ばれる日本の伝統技法で編み込まれたファブリックストラップが選ばれた。これもThe Black Seriesでは初の試み。高い耐久性や肌当たりの良い快適なフィット感に加えて、見た目もスポーティでミリタリー調。付属するブラックの強化シリコン製ストラップと使い分けることで、カジュアルファッションやアウトドアシーンに最適なファブリックストラップスタイルと、本格的な潜水時にも適するシリコンストラップ仕様の両方を楽しめる。
これら3モデルは、セイコーダイバーズの長い歴史においてもとりわけシンボルとされる傑作モデルをルーツとする。その一方で、モダンな“味付け”としてブラックデザインを取り入れ、独自の世界観を演出。ダイバーズの新たな魅力を引き出すに至った。実用的でハイコスパなセイコーダイバーズは世界中にファンを持つだけに、製造本数が限られているとのことで完売が予想される。
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Text/三宅裕丈