革新的な計時表示と42ｇの超軽量を実現させた【RESSENCE（レッセンス）】の最新作「Type8」

2010年のブランド創設以来、腕時計の常識を覆すタイムピースを発表し続けてきたベルギーブランド、【RESSENCE（レッセンス）】。2022年の最新コレクションとして、革新的な計時表示と42ｇの超軽量ボディを特徴とする「Type8」を発表。すでにブランドの正規販売店などで販売は開始しており、価格は178万7500円となる。

ストラップも含めてType8は重量42ｇ

Type8はレッセンスで6番目のコレクションとなり、優れた機能性、無駄のないシンプルデザイン、人間工学に基づく設計などブランドのポリシーをしっかりと踏まえて開発されている。まず驚きとなるのが、その軽さだ。直径42.9mmのラウンドケースは、軽量かつ耐久性に優れ、ステンレススチールよりもマットな質感を誇る素材、グレード5のチタンを採用。見た目のスマートさの期待を裏切らず、ストラップを含めても時計の重量は一般的な腕時計の半分以下となる、わずか42g。チタン素材とケースのエッグシェル形状の相乗効果で、その軽さにもかかわらず、優れた堅牢性も実現している。

Type8には竜頭が設けられていない

緩やかな曲線を描くケースは、本体のポリッシュ仕上げと下部のサテン仕上げで構成されるユニークな2トーン仕上げ。本体とベルトを繋ぐラグ部分がケース裏に隠されたように設計されているため、ケースとブレスレットの一体感が強調され、ミニマルな印象を際立たせている。またType8のデザインを語る上で欠かせないのが、竜頭が見当たらないこと。腕時計を構成する必須パーツであるリューズを設けず、ケースバックを回転させることで、時刻調整と機械式ムーブメントの巻き上げを行うことになる。

文字盤の回転が時間を示すROCSシステム

Type8はレッセンスがこれまで製造したコレクションの中でも、最も計時表示がシンプルなモデルとなっている。グラフィカルに簡略化された時計は、時と分のみを表示し、コバルトブルーの文字盤上では従来の腕時計とは全く異なるアプローチで時間は流れていく。文字盤の中央にあるべき針は見当たらず、代わりにドーム型のインダイヤルが回転して分を示し、同じ平面上にある小さなダイヤルが回転して時間を表示。文字盤全体が常に変化することになるが、どの角度からでも読みやすいようにディスプレイは設計されている。この回転する文字盤は独自機構、ROCS（Ressence Orbital Convex System）として特許も取得済みだ。

レッセンスの発想と技術を体現したType8

先鋭的なフォルム、時刻表示からは一見、デジタルウオッチのように見えるが、Type8はれっきとした機械式時計である。搭載される自動巻きムーブメント、ROCS8はETA社のCal.2892-2をベースに開発したもので、毎時2万8800振動、パワーリザーブ36時間と基本性能は十分だ。この伝統的な機械式ムーブメントを採用しつつも、腕時計の新たなスタイルを追求したType8。レッセンスというブランドのアイデアと技術を見事に体現した傑作といえるだろう。

レッセンス「Type8」178万7500円／自動巻きムーブメント（ROCS8、ETA社Cal.2892-2がベース）、毎時2万8800振動、パワーリザーブ36時間。チタニウムケース、ブルーレザーストラップ。両面ドーム状サファイアクリスタル、両面反射防止加工。ケース径42.9mm（厚さ11mm）。3気圧防水。

問い合わせ先：DKSHジャパン　TEL.03-5441-4515　www.ressencewatches.com

Text/三宅裕丈