1962年創業のスイスブランド【フォルティス(FORTIS)】は、コストパフォーマンスに優れる機械式時計で知られる。空や宇宙でのミッションに貢献してきたコスモノーティスが代表作だ。この人気コレクションより、成層圏でテストされたマニュファクチュールキャリバー搭載の最新作「ストラトライナーS-41」がリリースされる。4つの文字盤がラインナップされており、価格は69万3000円~(税込予価)。
高性能な新しい自社製ムーブメント、キャリバーWERK17
新作「ストラトライナーS-41」の最大の注目ポイントは、クロノグラフムーブメント作りで名を馳せるスイスのメーカー「ラ・ジュー・ペレ」とフォルティスがタッグを組み、共同製作した「キャリバーWERK17(ヴェルク17)」の搭載にある。緻密な制御を可能とするコラムホイールを採用した自動巻きクロノグラフムーブメントで、2か所で固定されたトラパーシングブリッジによる優れた堅牢性が特徴だ。
ちなみにこの「キャリバーWERK17」は、フォルティスと新たなパートナーシップを結んだスウェーデン宇宙公社による微小重力、極端な温度、放射線、微小密度、時速250kmの突風など成層圏で受ける過酷な環境条件のテストをクリアし、その剛性や耐久性を実証している。フォルティスとしては、初めて成層圏でテストされた歴史的なムーブメントでもあるのだ。
文字盤カラーは4色をラインナップ
本機には4カラーの文字盤が用意されている。共通するのが「ダストダイヤル」と名付けられた表面の加工で、ダストを散りばめたような深淵で広大な宇宙空間をイメージさせるマットな質感となっており、それぞれ「ホワイトダスト」、「クールグレー」、「コズミックグレー」、そして日本の染色文化に触発された藍染を表現する「ブルージャパン」が存在。なかでも「ブルージャパン」は、藍色の美しさが魅力なだけではなく、チーフデザイナーのグザビア・ペルノーが、“もしも秒針が超高速で動いたなら、文字盤の中央に日本の国旗が見える”と語るなど、フォルティスが持つ日本に対しての敬意が込められた一本となっている。
いずれのカラーの文字盤も視認性が高く、時分針とクロノグラフ秒針、さらに機能的に目立たせたスペースブルーの箇所にスーパールミノバを塗布。夜光素材は最上位となるX1クラスを使っており、暗闇で強力に光り、時刻とクロノグラフ計測の読み取りを助ける。また、風防は硬質なサファイアクリスタルで両面に無反射加工が施されており、太陽光が強い成層圏や宇宙の厳しい条件下においても高い視認性を継続する。
サステナブルなステンレススチール素材を採用
昨今注目されているサステナブルな取り組みの一環として、直径41mmのケースの素材にリサイクルステンレススチール(316L-1.4404)を採用している。一般的なスチールは再利用金属を部分的に含むのに対して、リサイクルステンレススチールはほぼ再利用の金属である。もちろん品質は通常のスチールと同等で、仕上げによって美しい外観を実現している。
なお本機は、微調整可能なクラスプを備えるステンレススチール製ブレスレットモデルと、フォールディングクラスプを搭載するオリーブの葉で加工したカウレザーストラップモデルから選択できる。
問い合わせ先:ホッタ TEL.03-5148-2174 https://www.fortis.jp/index.html
Text/三宅裕丈