スイスの機械式時計【オリス】のサクセスストーリーに深く関係する鉄道に捧げる限定ビッグクラウン
20世紀初頭、スイスのヘルシュタインという小さな村に設立された【オリス(ORIS)】は、現在もこの地を拠点としている由緒ある時計ブランドだ。今回、本社を構える決め手となった歴史を物語る新作ウオッチとして「ヴァルデンブルガーバーン リミテッドエディション」を発表した。価格は31万9000円(税込)で、世界限定1000本。
オリス創業のルーツを物語る限定ビッグクラウン
1904年、ポール・カッティンとジョージ・クリスチャンがオリスを創業する際、ヘルシュタインに拠点を置く決断に至った理由のひとつが、ヴァルデンブルガーバーンの存在だったという。経済的かつ便利な1880年開通のこの鉄道は、ヴァルデンブルク渓谷を縦断し、北側のリーシュタルの街と南のヴァルデンブルグを繋いでいた。距離にして13kmほどしかなかったものの、ちょうどオリスの工場付近を通っており、300人(1911年当時)を超えるオリス従業員の通勤の足となった。要するにオリスの発展と地域の繁栄に大きく寄与したのだった。
最初にヴァルデンブルガーバーンの線路を走ったのは蒸気機関車で、これまで140年間に何度も改装を行ってきた。2021年4月には改装のために停止され、2022年12月にハイテクトラム路線として生まれ変わることになっている。この低炭素な通勤手段がオリス従業員を再び運ぶことは、同社が掲げるサステナピリティ重視の企業理念に合致するもの。紡いできたストーリーと間もなく再開を果たす未来に向けて、オリスとヴァルデンブルガーバーンの絆を示すアニバーサリーウオッチとして「ヴァルデンブルガーバーン リミテッドエディション」は生み出された。そのベースモデルに選ばれたのは、大型リューズと日付針が特徴で80年以上も前からブランドのシンボルとして受け継がれている「ピッグクラウン ポインターデイト」。オリスのヴァルデンブルガーバーンに対する敬意がうかがえる。
オリス「ヴァルデンブルガーバーン リミテッドエディション」 Ref.01 754 7785 4084-Set 31万9000円/自動巻き(Cal.Oris 754/SW200-1ベース)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。マルチピースステンレススチールケース、両面ドーム型サファイア風防(内面無反射コーティング)、チェルボボランテ製ダークブラウンレザーストラップ(クイックチェンジシステム搭載)。直径40mm。5気圧防水。トラベルポーチが付属。世界限定1000本。2022年11月発売予定。
問い合わせ先:オリスジャパン TEL.03-6260-6876 https://www.oris.ch/jp/
Text/WATCHNAVI編集部