スイスの高級時計ブランド「タグ・ホイヤー」が日本で海洋保全と包括的雇用を融合したプロジェクトを始動&TCSニューヨークシティマラソンの公式タイムキーパーに復帰

スイスの高級時計ブランド【タグ・ホイヤー(TAG HEUER)】は、海の日を前に、海洋保全と社会的包摂を組み合わせた「里海珊瑚プロジェクト」を開始したと発表した。この取り組みは、同社が持続可能性と多様性に揺るぎない姿勢で臨んでいることを示すものである。

アクアレーサー コレクションの精神を受け継ぐプロジェクト

 

本プロジェクトは、海中での冒険のために設計され、耐久性と正確な計時で知られるタグ・ホイヤー「アクアレーサー」コレクションの精神を受け継ぐものである。これにより、同社の日本における持続可能性と多様性への取り組みはさらに強化される。サンクスラボ株式会社との提携により、障がい者に有意義な雇用機会を提供し、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進する。また、最新のIoT技術を活用し、サンゴの育成・管理・海への移植を通じて海洋生態系の回復と共生社会の実現を目指している。

「里海珊瑚プロジェクト」は2024年5月、沖縄の遠隔オフィスにある水槽でのサンゴ養殖から始まった。障がいを持つ従業員が人工海水を用いた陸上養殖を管理し、社会的包摂を促進するとともに、技能習得と雇用創出を実現している。1年以上にわたり、チームは那覇空港南沖に生息する5~6種類のサンゴを育成してきたほか、有性生殖による産卵や卵からの育成にも取り組んでいる。

IoTを活用したモニタリング、水中カメラ、センサーにより、サンゴの健康状態を継続的に観察できる。これにより、海洋酸性化や温暖化の影響下でも、サンゴが生存するための最適条件を維持できる。養殖では、酸性度や高温への耐性を持つサンゴ株の繁殖に重点を置き、気候変動に適応する研究を進めている。2025年6月には、陸上で3~5cmに成長したサンゴを、地方自治体や漁業関係者の協力のもと、海中の移植基盤に植え付けた。この基盤は、作業効率を高め、捕食者や強い海流からサンゴを守るために設計されている。さらに、基盤は小魚や他の海洋生物を引き寄せる微小生息地を形成し、沖縄の里海における沿岸生態系の再構築を支えている。ダイバーは定期的に植え付けたサンゴの適応や成長を確認し、メンテナンスを実施。また、水中カメラとセンサーを用いたPOC(概念実証)システムにより、サンゴの健康状態や周辺の生物多様性のデータを継続的に収集し、長期的な保護の取り組みを進めている。

海にインスパイアされた保護への姿勢

タグ・ホイヤー「アクアレーサー」コレクションは、海との深い結びつきから生まれたものであり、精度、耐久性、パフォーマンスに優れ、世界の厳しい海洋環境で活動するダイバーから信頼を得ている。この精神は、海の力強さと同時に、その脆さを理解していることの証でもある。「里海珊瑚プロジェクト」を通じ、タグ・ホイヤーはタイムピースにインスピレーションを与える生態系を守り、復元する姿勢を改めて示している。先進技術、地域連携、包括的雇用を組み合わせ、未来の世代がアクアレーサーの精神を象徴する水中世界を探検し、その魅力を感じ続けられることを目指す。

タグ・ホイヤーが時計作りの枠を超え、海洋保全と社会的包摂を結びつけた「里海珊瑚プロジェクト」は、ブランドの理念を体現する素晴らしい試みである。障がい者雇用やIoT技術の活用を通じて、サンゴの未来を守る姿勢は、単なるCSR活動を超えた持続可能な価値創造といえる。時計と同じく、時を超えて受け継がれる豊かな海を次世代に残してほしい。

タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル300」 Ref.WBP231N.FT6234 59万9500円/自動巻き(Cal.5)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ラバーストラップ。直径36mm、厚さ11.4mm。30気圧防水。

 

TCSニューヨークシティマラソンの公式タイムキーパーに就任

スイスの高級時計ブランド、タグ・ホイヤーが2016年以来、再びTCSニューヨークシティマラソンの公式タイムキーパーに復帰する。1970年に127人でスタートしたこのマラソンは、現在では5万人以上のランナーと200万人以上の観衆を迎える世界的イベントとなり、不屈の精神とコミュニティの象徴となっている。タグ・ホイヤーは、ランナーの記録を正確に計測することで、スポーツマンシップと自己ベストを追求する力へのブランドのコミットメントを示す。また、Watches & Wonders 2025で発表した新キャンペーン「Designed to Win(勝利のために)」とも呼応し、努力が頂点に達する瞬間を称える場として、この特別な舞台での挑戦を支える。

タグ・ホイヤー CEOのアントワーヌ・パンは、この新しいパートナーシップについて、次のように述べている。

「私たちは誰でも、自分が何者であるかを決定づける瞬間によってその価値が測られます。TCSニューヨークシティマラソンはまさに決定的瞬間、レジリエンス、人としてのつながりを象徴する場です。この一大会によって、あらゆる背景の人々が一堂に会し、自らの限界を押し広げようとする姿は、実に驚くべきものです。すべてのランナーが、心の中に秘めている、その人ならではの強い想いを胸にスタートラインに立ちます。だからこそ、そのひとつひとつのストーリーは、絶対的な精度をもって称えられるべきなのです」

一方、ニューヨーク・ロードランナーズのチーフ・コマーシャル・オフィサーのクリスティン・バーク は次のように述べている。

「ニューヨーク・ロードランナーズのすべてのレースに挑むアスリートが『Designed to Win(勝利のために)』のメンタリティを体現しています。私たちはタグ・ホイヤーが、ニューヨーク・ロードランナーズとTCSニューヨークシティマラソンのスポンサーとして再び戻ってきてくださったこと、そしてランニングが持つ変革の力や、ランニングコミュニティを特徴づける決意と勝利を称えるこの取り組みを共にできることを大変うれしく思っています」

 

問い合わせ先:LVMHウオッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL.03-5635-7054 https://www.tagheuer.com/jp/ja/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。

Text/平野翔太(WN編集部)

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