ドイツの高級時計ブランド【A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE & SÖHNE)】が、ドレスデン美術館(SKD)版画素描館で2026年9月20日まで開催される展覧会「ドレスデン、紙の上の日本。歌麿、北斎、広重と近代のグラフィックアート(Japan on Paper in Dresden. Utamaro, Hokusai, Hiroshige and the Graphic Arts of Modernism)」を支援している。2006年から続くドレスデン美術館とのパートナーシップの一環として実施されるもので、日本の浮世絵が近代西洋美術へ与えた影響に焦点を当てる企画展となっている。

喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重らの作品が一堂に会する
会場となる版画素描館は、ザクセン選帝侯「強王アウグスト(アウグスト2世)」の時代から日本美術品を収蔵してきた。本展では、1万点を超える所蔵品の中から厳選した作品を展示し、そのなかには今回が初公開となる作品も含まれる。喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重をはじめ、18世紀から19世紀を代表する木版画絵師たちの作品が並び、日本の木版画ならではの繊細な表現や美意識を堪能できる。
さらに、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、エドヴァルド・ムンク、ジェームズ・マクニール・ホイッスラー、メアリー・カサット、エミール・オルリクら近代西洋画家による約40点の作品も展示。日本の木版画と近代西洋美術をあわせて鑑賞できる構成とすることで、浮世絵が世界の芸術へ与えた影響を作品を通して読み解ける点も、本展ならではの魅力だ。
ドレスデンに受け継がれる日本美術コレクション

本展の背景には、ドレスデンに受け継がれてきた日本美術コレクションの存在がある。1900年頃、ドレスデンはドイツにおけるジャポニスム(日本趣味)の中心地のひとつとなり、日本美術の収集が積極的に進められた。当時収集された約300点の木版画や書籍に加え、王立ザクセン工芸学校で教材として活用されていたコレクションも戦後に版画素描館へ引き継がれ、現在では日本の版画が同館を代表する収蔵品のひとつとなっている。
ドレスデン美術館(SKD)総支配人のベルント・エーベルト博士は、「この展覧会は、傑出した日本の木版画と近代美術の作品を融合させるものです。芸術が国境や文化の枠を超えていかに緊密に結びついているかを浮き彫りにしています。同時に、日本の影響がいかに強く国際的なモダニズムを形成してきたかが明確になります。この視点を広く多くの方々に届けることができるのは、パートナーであるA.ランゲ&ゾーネの支援の賜物です。20年以上にわたる彼らの長年の厚い信頼と、SKDへの献身的なサポートに深く感謝いたします。」とコメント。
一方、A.ランゲ&ゾーネCEOのヴィルヘルム・シュミット氏は、「日本美術に対する敬意と憧れは、強王アウグストの時代から絶えることなく続いています。その独特な美学、色彩感覚、細部へのこだわり、そして高度な芸術的水準は世界中で認められており、国境を越えて多くの芸術運動に影響を与えてきました。」と語り、「私たちのマニュファクチュールのクラフトマンシップも、長年にわたり日本で高く評価されています。それゆえ、この展覧会を支援することで、日本美術への理解をさらに深め、両国間の文化交流を促進できることを大変嬉しく思っています。」と締めくくった。
日本の浮世絵と、その影響を受けた近代西洋美術を同時に鑑賞できる今回の展覧会は、日本美術が世界の芸術史に残した足跡をあらためて見つめ直す機会になりそうだ。ドレスデン美術館が長年育んできたコレクションの価値を広く発信するとともに、A.ランゲ&ゾーネが継続してきた文化支援の取り組みを示す機会としても注目を集めそうだ。
A.ランゲ&ゾーネ:https://www.alange-soehne.com/ja/
Text/WATCHNAVI編集部
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