BASELWORLD2017で発表された新作を取り上げていきます。今回は、タグ・ホイヤー。すでにタグ・ホイヤー カレラ ホイヤー01の43mmモデルや、コネクテッド モジュラー45を先行発表していますが、バーゼルワールドでも時計好きなら見逃せない新作が追加発表されました。
ファンの声を受けて復活を遂げたオウタヴィア
オウタヴィアは、自動車を意味するAUTomobileと、飛行機を意味するAVIAtionを組み合わせた造語で、タグ・ホイヤーが1933年に初めて作ったコックピット用計器の名前に由来しています。
腕時計では1962年にジャック・ホイヤー氏が考案。回転式ベゼルを採用した初のクロノグラフであり、長くタグ・ホイヤーの愛好家に親しまれてきたものの、この数年間はカタログから姿を消していたモデルです。
この伝説的なモデルを現代に甦らせるべく、タグ・ホイヤーは、2016年にユーザー参加型キャンペーン”オウタヴィア カップ”を実施。16のヴィンテージモデルの中から、5万人以上のウェブ投票により選ばれたのは、著名なF1ドライバー、ヨッヘン・リントが着用していたオウタヴィア”リント”でした。
こうした経緯を経て開発された復刻版オウタヴィアが、晴れて2017年のバーゼルワールドで披露されることとなったのです。
最新作は、1966年に設計されたオウタヴィアRef.2446 Mark 3、愛称”リント”モデルをベースに、ケースサイズを1960年代の39mmから42mmへと拡大。
ムーブメントには、新たに開発された自社製クロノグラフムーブメント キャリバー ホイヤー02が搭載されています。
発売時には、オウタヴィアの歴史と遺産を堪能できる本”オウタヴィア – ザ・アイコン・ストーリー(仮)”も販売される予定となっています。
甦るスポーツ・エレガンスのアイコン
タグ・ホイヤーのリンクは、タグ・ホイヤーらしいスポーティな雰囲気を残しながらも、エレガントな佇まいを兼ね備えたコレクション。1987年のS/el(セル)の進化形として開発され、S字型のブレスコマを見ただけでそれとわかる個性を持っています。
しばらく新作が発表されることはありませんでしたが、2016年にレディスモデルがリローンチされ、今年のバーゼルワールドではメンズモデルが発表となりました。
ラグを持たず、ケースに一体化されたブレスレットは人間工学に基づいた設計で快適な装着感を実現。直径41mmのケースは、ラウンド型とクッション型の中間のような絶妙なフォルムが印象的。
搭載するのは信頼性の高いキャリバー 5。日付表示のついた自動巻きクロノグラフです。
バリエーションは、直営・ギャラリー限定のブルーのほか、ブラックとシルバー文字盤から選ぶことができます。
盛りだくさんの新作で、今年もバーゼルワールドでかなりの注目を集めたタグ・ホイヤー。コネクテッドウオッチの開発だけでも相当なエネルギーが必要だと思われますが、これに加えてオウタヴィアやリンクなども同時進行で開発してしまう行動力には、脱帽するばかりです。
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