愛用しているのは、ブルガリとロンジン
――今日お持ちいただいた時計は、ブルガリとロンジンの時計ですね。
はい。働き出して、初めていい時計を買おうと思い、購入したのがこのブルガリの時計です。昔からブルガリは香水などもよく使っていたこともあり、漠然と「初めての高級時計はブルガリにしよう」と決めていました。
社会人一年目。決して給与も高くはありませんでしたが、当時を思い出す1本ですね。初心に戻れる気がします。
もう1本はロンジン。これは奥さんからのプレンゼントです。ロンジンは世界的に競馬をサポートしているブランドとして知られています。毎年、その年のナンバーワンの競走馬とジョッキーを表彰していて、昨年は武豊さんが日本人初となる国際功労賞を受賞しました。
競馬好きとしてはやはり、同社の馬やジョッキーを讃える姿勢は非常に共感できますし、“競馬愛”という点で自分とも共通項があると感じています。またこの時計に関しては、デザインがとても気に入っていて、ずっとほしいなと思っていたんです。だから妻からクリスマスプレゼントとしてもらったときは、とてもうれしかったですね。
――ロンジンの時計はいわば、タバートさんが「競馬を愛する」気持ちの現れでもあるのですね。
そうですね。ただ日本だと、競馬=ギャンブルのイメージが強く、普段の仕事の際は、気軽に「競馬が好き」とは言いづらい空気があります。オーストラリアでは、もっと身近に、大衆娯楽として競馬がありますから、「競馬好き=ギャンブル好き」とは思われないんです。だからもっと、日本でも競馬のいいイメージが浸透してほしいという思いも込めて、ロンジンの時計はしています。
――最後に、タバートさんの夢を教えてください。
いま、在籍している会社は本当にいい会社なんです。勤続20年、一度も転職したいと思ったことがありません。
ですが仕事だけではなく、私は人生を豊かに生きたいと思っています。そこに“競馬”は、絶対に欠かせない要素なんです。無休でも働きたいと思えることというのは、なかなかないと思いますが、私は競馬のことなら、赤字になってでも関わりたいんです。それくらい私にとって、競馬への愛は大きなものなんです。
現在、大好きな会社で働きながら、馬とも関わることができています。2足のわらじを履く日々は忙しいですが、“大変”だと思ったことはありません。むしろ毎日楽しいですし、とても幸せだと感じています。
今後はクラブ馬主として、「ニューワールドレーシングオーナーズ」の会員の方と勝利の喜び、感動を共有するために、強い馬の育成に力を入れていきたいですね。
マイケル・タバート
ニューワールドレーシングオーナーズ株式会社 代表取締役
1975年生まれ。オーストラリア出身。小中高とオーストラリアで過ごし、京都大学への進学を機に日本へ。現在は日本最大級の税理士法人で働きながら、2017年より、“競馬愛”から個人向け一口馬主制度「ニューワールドレーシングオーナーズ」を設立。北海道の日高地方の牧場を利用することで、地域創生にも寄与することを目指している。