【腕時計ブランドの教科書 IWC】1868年から150周年を迎えた現在に至る変遷――名機を数多く生み出した開発者たちの歴史
時計の歴史に名を残す名機を数多く開発した「IWC」
IWCはスイス伝統の職人技術と米国最先端技術の融合を目指して1868年に創業。同年、独自の緩急針やバイメタル補正テンプを備えた「ジョーンズ・キャリバー」を開発し、84年にはデジタル式時計を発表するなど、創業当初から斬新な複雑機構で名声を得る。
その後の展開は多彩で、航空時計の最高傑作とも称される「スペシャル・パイロット・ウォッチ」(1936年)、ラグジュアリーな大型高精度モデル「ポルトギーゼ」(1939年)、500年先まで正確にカレンダーを表示する驚愕のコンプリケーション「ダ・ヴィンチ」(1985年)など、時計の歴史に残る名機を発表してきた。
最近では、2005年に高耐磁性能を持つ「インヂュニア」の復活をはじめ、毎年のように各シリーズのフルモデルチェンジを敢行。2017年には、「ダ・ヴィンチ」が10年振りにフルモデルチェンジを遂げている。
【IWCの代表作】月とクロノグラフが優雅に融合し、モダンな造形に最新鋭機構を内包
クロノの時・分積算計とムーンフェイズを統合して、12時位置のサブダイアルに設置。フライバック・クロノに加え、日・曜日・月・西暦などを表示する永久カレンダーも備えたハイコンプリモデル。自動巻き。SSケース。
流麗なアラビアインデックスやエレガンスなリーフハンドなど、クラシカル&モダンな造形が際立つフライバック・クロノ。12時位置のサブダイアルでは、クロノの積算時・分を同軸表示。自動巻き。SSケース。
同社の航空時計の伝統を継承する旗艦コレクション。軟鉄製のインナーケースを内蔵する46㎜径大型ケースには、7日間パワーリザーブを誇る自社製自動巻きムーブを搭載。SSケース。
進化論で著名なチャールズ・ダーウィンと、彼を乗せてガラパゴス諸島まで航海したHMSビーグル号へのオマージュとして、往時の船の主要素材であるブロンズをケースに採用。2014年に登場した新開発の回転式アウター/インナーベゼルを装備。自動巻き。
【2018年の新作】伝説的デジタル懐中時計を腕時計で華麗に再現
1884年にIWCが手がけたデジタル懐中時計の腕時計版。回転ディスクの数字で時と分を示し、その下にスモールセコンドを配した。ワイヤーループ状のラグやラッカー仕上げの艶やかな文字盤が個性的だ。
定番の航空時計スぺシャル仕様からはシリーズ初のビッグデイト付きモデルが登場。耐磁性軟鉄製インナーケースを格納し、裏は一部がシースルーになっている。
現行機とほぼ同じデザインを維持しつつ、新型の自社製キャリバーを搭載。シースルーバックからは150周年のメダリオンがセットされたローターが確認できる。
○IWC(アイ・ダブリュ・シー)
創業年=1868年
創業者=フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ
創業地=スイス/シャフハウゼン
現CEO=クリストフ・グランジェ・ヘア
問IWC 0120-05-1868
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