【G-SHOCK パーフェクトバイブル】最新カルチャーと融合して、G-SHOCKの勢いが世界へ拡大(2010年代)

80万円のG-SHOCKが完売する新たな市場価値

得意のデジタル分野で培った強みを、圧倒的に市場規模の大きいアナログ分野で発揮すべく、2008年からバーゼルワールドに復帰したカシオの戦略は、着実に成果を出していた。バーゼル限定として毎年のように発表したMRGのハイエンドモデルは、50万円80万円のG-SHOCKが完売する新たな市場価値〜80万円台と、従来モデルとは桁違いの高額プライスでも、市場では極めて高い評価を得た。

一方、2009年から始まった「SHOCK THE WORLD TOUR」が、世界の主要都市で開催され、G-SHOCKを愛するビッグアーティストがこぞって参加。ヨーロッパ、そして特に米国で勢いを増した。その中核を、5600系が再び担っている。

GXW-56-1AJF(2010年発売)/あらゆる(X=extra)方向からの衝撃(Gravity)に耐える新シリーズ。2層ウレタンベゼルとインナープロテクターにより、衝撃性を向上。横53.6×縦55.5㎜の歴代G最大サイズを誇る

 

偉大なるレガシーの継続と次世代スタンダードの育成

2012年に製品化されたスマホリンクをはじめ、その後も構造、機能、素材など、あらゆる面でカシオ技術陣の挑戦は続いた。2017年にはG-SHOCK出荷1億個を突破し、1983年から続く「偉大なるレガシー」の存在感をあらためて発揮。その一方で、次世代のスタンダードと目されるG-STEELラインが充実するなど、35周年の〝先〟も期待させる。

今後、どう進化しようと、初代モデルの〝オールマイティ・タフ〟という基本コンセプトは継承されるはずだ。それが1983年に時計界に革命を起こした、G-SHOCKのアイデンティティなのだ。

GW-M5610-1JF(2012年発売)/初代G-SHOCKのデザインを継承するスクエアフェイスの5600シリーズが、ついにマルチバンド6を搭載して登場。タフネスをコンセプトに飽くなき進化を続けた最新型である。まさにG-SHOCKの偉大なレガシーだ

スマートフォンの音楽もG-SHOCKでコントロール

2012年、近距離無線技術BluetoothV4.0に対応したG-SHOCKが登場。翌年には時計とスマホをつないで双方向操作を可能にする新たな通信機能の搭載により、ミュージックコントロールや時間設定など、ユーザビリティがバージョンアップ。電話着信やメール受信を時計が知らせる機能の他、携帯電話検索、リンク切れ警告、自動時刻修正など最先端技術を駆使した多彩な機能を継承している。

GB-5600B-1JF(2013年発売)/1983年に誕生した初代モデルのスクエアデザインを継承する5600シリーズが、BluetoothⓇ V4.0に対応し、スマホと連携することで、次世代機能を獲得した。時計のガラス面をダブルタップするとアラームやタイマーの報知を停止できる

 

2010年代のリミテッド

サーファーが設立した環境保護団体「サーフライダー・ファウンデーション」とタイアップした黄×緑のGRX-5600SRF-3JR(2010年)
カラーをテーマにした「グリーン・カラーズ」のG -5600G R -7J F(2010年)。瑞々しい艶感あふれる光沢塗装にグリーンが映える
光沢塗装とマット塗装を使い分けたG-LIDEの2011年夏モデルGRX-5600B-2JF。鮮やかなカラーリングをデザイン性高く仕上げた

 

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