スイス高級時計ブランド【レイモンド・ウェイル(RAYMOND WEIL)】が最新作を発表。ジュネーブウォッチメイキンググランプリ2023の受賞モデルとなる「ミレジムスモールセコンド」に新しい文字盤カラーとしてデニムブルーが追加され、価格は34万1000円(税込)。
カジュアルな仕上がりの「ミレジム スモールセコンド」
フランス語でヴィンテージを意味する“ミレジム”をモデル名とした「ミレジム スモールセコンド」は、1930年代に流行したセクター文字盤やボックス型プラスチック製風防などのクラシカルなディテールと、現代の技術や素材を組み合わせたブランド独自のネオ・ヴィンテージウオッチだ。ジュネーブウォッチメイキンググランプリ2023のチャレンジウォッチ部門の受賞歴もあり、時計愛好家のみならず、業界内部でも非常に評価が高いこのコレクションに今回、デニムブルーの文字盤を用いた新モデルが発表された。濃淡ある文字盤にはホワイトのインデックスをあしらい、デザイン性と高い視認性を確保し、さらにダイアルと調和する同系色のネイビーストラップを採用することで、全体をブルートーンで統一。これまでのシルバー、ブラックといった文字盤カラーと比べると、カジュアルな仕上がりとなり、新たな「ミレジム スモールセコンド」の魅力が引き出された印象だ。
本機の特徴のひとつとなるセクターダイアルは、放射状のラインと円周を組み合わせ、4つの区切りを設けており、縦に筋目が入った中央部、質感が滑らかなアワートラック、同心円状の模様が施されたミニッツトラックなど、仕上げや色でそれぞれ仕様が異なる。6時位置に配されたスモールセコンドも文字盤同様の意匠となり、また、スモールセコンドからアワートラックに向かって高さが増す一方、ミニッツトラックを外側に向かって傾斜させることで、まるでアワートラックが浮かんで見えるような3D仕様を実現。シンプルな見た目ながら、文字盤には繊細なこだわりが反映され、日付表示をあえて設けないことでヴィンテージライクな表情を際立たせた点にも注目だ。シャープなフォルムの針も文字盤との相性は良く、時分針とアワーインデックスにはスーパールミノバを塗布し、暗所における視認性も確保している。
近年のトレンドともいえる直径39.5mmのケース
本機は直径30mm~38mmの小径ケースが主流だった時代のタイムピースにインスパイアされつつも、近年のトレンドともいえる直径39.5mmのケースを採用。現行モデルでは希少なディテールとなるフラットベゼルを装備し、ヴィンテージ仕様のボックス型サファイアクリスタル風防との高低差によって、メリハリの効いたフォルムを作り上げた。1930年代ではアクリル風防がよく見られたが、高硬度を誇るサファイアクリスタルを美しいボックス型に切削して使用している。時計の心臓部には、信頼性の高いセリタ社製の自動巻きムーブメント、キャリバー SW261をベースとしたキャリバー RW4251を搭載。シースルーバックからはブランドのイニシャルを象ったW字型ローターを備える同ムーブメントの姿が鑑賞可能だ。
30万円台前半の求めやすい価格設定
往年のディテールと現代の技術を見事に融合させ、さらにファッショナブルかつ個性的なルックスも実現させた「ミレジム スモールセコンド」。価格も30万円台前半と購入を検討しやすい価格設定となり、多くの時計ファンにお薦めしたい良作である。
レイモンド・ウェイル「ミレジム スモールセコンド」 Ref.2930-STC-50011 34万1000円/自動巻き(Cal.RW4251)、約41時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、カーフレザーストラップ。サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)。直径39.5mm、厚さ10.25mm。5気圧防水。
問い合わせ先:ジーエムインターナショナル TEL.03-5828-9080 https://raymond-weil.jp ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/三宅裕丈
- TAG