平成時計の覚書「平成21年〜31年(2009年〜2019年)」編――ブライトリング、タグ・ホイヤー
2019/4/8 7:00
5月から新元号「令和(れいわ)」がスタート。新時代の幕開けを前に、激動の「平成」を名機とともに振り返ります。【平成21年〜31年編(2009年〜2019年)】
成熟した機械式時計界に Apple Watch来襲
ラグジュアリー化を推し進めた時計界でしたが、リーマン・ショックを機に方向転換。歴史あるブランドは自社アーカイブを掘り起こしました。時計界の好景気を支えた中国の爆買いも終焉を迎え、 堅実な販売が見込めて自社の歴史を新規ユーザーにアピールできる"復刻"に各社が注力しました。
パネライから始まった"デカ 厚"トレンドは、2010年代には落ち着き、基本サイズは40㎜~44㎜径に。日本では 38 ㎜径前後がパートナーと共用できる シェアウオッチとして注目を集めました。
また、2012年にセイコーが発売した世界初のGPSソーラーに、シチズン、カシオも追随し、日の丸ブランドが このジャンルを牽引。一方、2015年初出のApple Watchは機械式の強力なライバルに成長し、 10 万円以下の価格帯でユーザーの腕元を占拠しようと画策中です。
この平成最後の10年の間に、ブランド格差も広がりました。中価格帯が苦戦する一方で、パテック フィリップ やオーデマ ピゲの人気モデルやロレックスのスポーツモデルは、高価格帯にもかかわらず正規店で慢性的な在庫不足が続くほどの人気を獲得しています。
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