腕時計の常識を打ち破った驚愕の革新ウオッチ「平成5傑」を大発表!
「平成」の30年は、自由な発想のもと、独創的な革新モデルや複雑を極めたコンプリケーションが華開いた時代でもありました。編集部が選んだ「平成5傑」をご紹介します!
1.メディアも半信半疑だった夢のコンセプトウオッチが製品化「タグ・ホイヤー モナコ V4」
2004年の発表当初、実現不可能といわれたコ ンセプトウオッチが、 2009年に一般販売。プラチナケースに世界初の線形振動錘(リニアローター)&ベルト駆動キャリバーを搭載し、世界限定150本(840万円)で発売されました。毎年の ように開発経過を公表した点も画期的でした。
2.流れ続ける特殊な液体で止まることのない時間を表現「HYT H2.O」
時計や医療のスペシャリストが設立した新興ブランド。内側にナノコーティングを施した医療用の細いガラスチューブの中を青い液体が進み、端に行きつくと圧力が抜けて液体が始点に戻る独創的なレトログラード式で時刻を表示します。センター針は分表示を担当。
3.優れた才能とのコラボにより強烈に時計界の創造性を刺激「ハリー・ウィンストン オーパス 1」
才能あふれる独立時計師が毎年選出され、ハリー・ウィンストンとコラボ。2001年のF.P.ジ ュルヌと共同開発したオーパス1に始まり、2015年のオーパス14が最新型となります。それまでの時計史に存在しなかった複雑機構と独創的なアイデアが、世界の好事家を魅了しました。
4.人類の文化遺産ともいえる究極のコンプリケーション「パテック フィリップ スターキャリバー 2000」
頂上ブランドが究極の複雑時計を目指し、開発に8年かけて2000年に完成。ダブルフェイスの懐中時計の中に21種類もの複雑機構を搭載し、天空・月の回転の表示など、6件の特許技術を盛り込んでいます。2004年にかけて4個1セット(約15億5100万円)で限定販売されました。
5.世界初のクオーツ腕時計に続き時計界を革命したGPSソーラー「セイコー アストロン」
1969年にセイコーが世界に先駆けて発売したクオーツ腕時計の名を受け継ぎ、2012年に登場したのが上写真の初代モデル(現在は製造終了)。4機以上のGPS衛星から位置情報と時刻情報を取得し、ボタン操作だけで現在地時刻を表示する世界初のGPS ソーラー腕時計でした。
次の時代も出でよ、独創的な革新時計!
機械式時計が勢いを取り戻した平成の前・中期、誰もが機械式の未来を信じて疑いませんでした。究極の複雑時計に挑戦したパテ ック フィリップ、夢のコンセプトウオッチを製品化にこぎつけたタグ・ホイヤー、まるでアカデミー賞のように独立時計師にスポットライトを当てたハリー ・ウィンストンのオーパス・プロジェクトは、この時代を象徴する革新時計です。平成後期に "原点回帰"や"復刻"と内向きになった時計界ですが、それでもセイコー アストロンが生まれ、HYTが誕生しました。次の時代、 どんな傑作に出会えるのでしょうか?