バーゼルワールド2019! 編集部が惚れた珠玉の8本(前編)――シャネル、ブルガリ、タグ・ホイヤー、ブライトリング
スウォッチ グループ撤退もあって出展数が前年比-20% の520 社となった今年のバーゼルワールド。ですが、世界最大の時計見本市であることに変わりなく、新作のレベルも落ちてはいません! 編集部が惚れた珠玉の8 本をご紹介します!【前編】
♯1 シャネル:アイコニックなデザインと本質はそのままに、実用時計として進化多面
J12の開発に際し、シャネルが目指したのは「何新も変えずにすべてを変える」ことです。確かに新旧J12は一見、よく似ています。しかし、細部をチェックしていくと印象は真逆になります。インデックスはセラミック製になり、時針の長さと太さのバランスが調整され、ケースは裏蓋まで一体成型。そしてシースルーバックから見えるのは約70時間駆動の新キャリバーです。全体の70%を変えた別物に進化しながら、新J12は見事にアイ コニックな意匠を堅持したのです。
問:シャネル(カスタマーケア) TEL.0120-525-519
https://www.chanel.com/ja_JP/
♯2 ブルガリ:多面カットの美麗ケースに 次々と世界記録を収める 果敢な姿勢に感服
ブルガリはいつも良い意味で予想を裏切ってくれるブランドです。2014年の世界で最も薄い1.95㎜厚のトゥールビヨンに始まって、今年の世界最薄自動巻きクロノグラフ・ムーブは、実に5回目のワールドレコードとなります。
コラムホイールに水平クラッチ、ペリフェラルロータ ー、約55時間パワーリザーブ、 GMT機能まで搭載してわずか3.3㎜厚。42㎜径×6.9 ㎜厚のチタンケースに318個の部品を収める集積技術は、いまやブルガリの独壇場です。
問:ブルガリ ジャパン TEL.03-6362-010
https://www.bulgari.com/ja-jp/
♯3 タグ・ホイヤー:特許取得の革新素材を 早くも量産モデルの 心臓部に投入!
プレバーゼルで発表した世界初のカーボンコンポジット製ひげゼンマイ搭載のトゥールビヨンが話題のタグ・ホイヤーは、この新型ひげゼンマイを早くも量産タイプのキャリバー5に導入しました。軽量で衝撃や重力の影響を受けにくく、完全な耐磁性を有する革新的技術を、 限定モデルで小出しにすることなく普及させようとする誠実な姿勢は、大いに称賛されるべきです。 ヴィンテージスタイルが好評の新オータヴィアの魅力を、さらに高めるのは間違いありません。
問:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL.03-5635-7054
https://www.tagheuer.com/ja-jp
♯4 ブライトリング:誇り高きナビタイマーの 遺産を細部まで後世へ
世界中のブライトリング・ファンに動揺が広がりました。それほどエモーショナルな魅力がありました。例えば特徴的な回転ベゼルのビーズ装飾はオリジナルと同じ94個。これが1950年代初期なら125個、1960年モデルなら93個。こうした忠実なディテールが、このモデルの存在価値を高めています。当時と異なるのは3気圧の防水性が備わったこと、そして当時と同じ手巻きとなるようムーブメントまで新開発したことです。唯一 の残念な点は、極めて入手困難なことくらいでしょう。
問:ブライトリング・ジャパン TEL.03-3436-0011