どれだけ見つけられるかな? オメガの新旧「スピードマスター」50の違い探しにレッツチャレンジ!
オメガの永世定番「スピードマスター プロフェッショナル」のモデルチェンジは、2021年の1月の発表にして、早くも今年最大の話題作との呼び声も高い。すでに多くの人が同じような記事を見ながら、それでも新しい情報を得ようと躍起になっていることだろう。もちろんWN編集部も、どれだけの違いがあるのかはとても気になっている。そんな折、日本に新型のサンプル機が到着したとのことで、いまならまだ購入可能な前世代モデルと合わせてヘサライトとサファイアの風防素材違いの新旧合計4本をオメガから借りることができた(※編集部註:こういう時、売り物は滅多に借りません)。というわけで、さっそく新旧スピマスの違いを探していこう! 商品紹介記事→【これぞ機械式クロノグラフの定番! オメガ スピードマスターが次世代ムーブメントを搭載してリニューアル!!】
TEXT/Daisuke Suito(WN) Photo/Yoshinori Eto
4モデルを並べてみた写真で比較
手始めに、新型と旧型、ヘサライトとサファイアの正しい組み合わせを左から右の順に答えてみよう
>>正面
>>ケースバック
>>ラグ〜バックル
>>ケースサイド(順番は4本並びの左から右に同じ)
見つけた違いの数でスピマスマニアック度をチェック!
0〜 5個/正解編で勉強しましょう
6〜 15個/もっとディテールに目を向けましょう
16〜30個/時計好きを自認するならこれぐらいが標準
31〜45個/写真だけでこの数はけっこうすごい!
46個以上/見つけた違いを編集部に教えてください!!
→twitter:@WatchnaviE、instagram:@watchnavi_editor
新旧スピードマスター違い探し、正解編!
※旧型のヘサライトとサファイアは風防の素材とシースルーバックの仕様違いは差異がないことと、検証に使った新型がサンプル機であること、レンズの歪みによる多少の見え方の誤差があることをあらかじめご了承のうえ、お楽しみください。
まずは4本の並びから。
正解は、左から右の順に以下の通り
・新型ヘサライト(Ref.310.30.42.50.01.001 73万7000円)
→旧型ヘサライト(Ref.311.30.42.30.01.005 60万5000円)
→新型サファイア(Ref.310.30.42.50.01.002 84万7000円)
→旧型サファイア(Ref.311.30.42.30.01.006 71万5000円)
ヒントは撮影した際のライトの当たり方。ヘサライトは光が柔らかく回るのに対し、サファイアはシャープに光が入るのが特徴のようだ。ではいざ各部のディテールの新旧比較へと進もう。
新型を基準にした違いを大発表!
<文字盤編>
1.文字盤が黒くなった
2.文字盤外周のクロノグラフ目盛りが1/5秒から1/3秒刻みになった
3.サブダイアルのエンボスがより深くなった
4.文字盤の外周と内周の作りが2段(ステップダイアル)になった
5.クロノグラフ秒針と分針が曲げ針になった
6.クロノグラフ秒針の後端が角形から山形に変わった
7.クロノグラフ秒針の軸が直線から丸型になった
8.クロノグラフ秒針の取り付けが高くなった
9.インデックスの夜光の盛り付け方が盛り付けから流し込みに変わった
10.サブダイアルの針の軸にリベットが追加された
11.文字盤のSpeedmasterとPROFESSIONALの幅が揃えられた
12.SWISS MADEの文字の間隔が詰まった
13.サブダイアルに引き目仕上げが追加された
14.サファイアモデルのオメガロゴがアプライドになった
<ベゼル編>
15.ベゼルに記されたタキメーターの90と70のドットの位置がかわった
16.ベゼルのタキメーターの印字が細く大きくなった
17.ベゼルサイドの厚みが増した
<ケース編>
18.ケースサイドのサテン仕上げの面積が増えた
19.薄くなった
20.ラグ含む全長が短くなった
21.プッシャーが低く、幅広に
22.リューズの軸が太くなった
23.ボタンの軸も太くなった
24.ミドルケースの裏面がサテン仕上げになった
<ブレスレット&クラスプ編>
25.ブレスレットのコマ形状が変わった
26.ブレスレットの横幅が最小15mm程度まで細くなった
27.ブレスレットのエンドピースからスクリューがなくなった
28.クラスプ表面がより立体的なデザインに変更された
29.クラスプのダブルプッシュボタンが楕円形状に変わった
30.クラスプにかかるブレスレットのコマの左右がカットされた
31.新型のブレスレットはヘサライトがフルサテンで、サファイアがポリッシュの中ゴマ入りに
<ケースバック編>
32.ケースバックに2段階の角度(ダブルベベル)がつけられた
33.ケースバックにCO-AXIAL MASTER CHRONOMETERの印字が追加された
34.[ヘサライトのみ]文字のなかにIN 1965が追加された
FLIGHT – QUALIFIED BY NASA “IN 1965” FOR ALL MANNED SPACE MISSIONS
35.シーホースのメダリオンのデザインが全体的に引き締まった
<ムーブメント編>
36.[前提として]ムーブメントがCal.1861(シースルーバックはCal.1863)からCal.3861になった
37.パワーリザーブが48時間から50時間に延長された
38.シリコン製ヒゲゼンマイ付きフリースプラングテンプになった
39.テン輪の径が大きくなった
40.石数が18石から26石になった
41.分カウンターのリセットハンマーの形状が変わった
42.耐震装置が変わった
43.文字の刻印の向きが変わった
44.ジュネーブストライプの向きが変わった
45.クロノグラフ秒歯車の下層にあるセンターホイールの歯の形状が変わった
<実際に触れてわかることなど編>
46.ストップセコンド機能が付いた
47.明らかに軽くなった
48.夜光の威力がアップした
49.ボタンの押し心地、リューズの回し心地がスムーズになった
50.付属品が特大専用ボックスから通常品のボックスになり、ウオッチホルダーがトラベルケースとしても使えるようになった
測ってみました
※厚さ以外は編集部の実測 | 新型 ヘサライト | 旧型 ヘサライト | 新型 サファイア | 旧型 サファイア |
厚さ(公式) | 13.58mm | 14.3mm | 13.18mm | 13.5mm |
質量 | 134.4g | 148.3g(コマ2つ欠け) | 137.8g | 161.4g |
ベゼル径 | 39.92mm | 39.72mm | 39.89mm | 39.70mm |
ケース径 (17-47分) | 41.98mm | 42.13mm | 42.13mm | 41.95mm |
全幅 (リューズ含む) | 43.36mm | 43.15mm | 43.73mm* | 43.03mm |
全長 | 47.18mm | 47.92mm | 47.15mm | 47.95mm |
リューズ径 | 6.56mm | 6.5mm | 6.53mm | 6.50mm |
リューズ厚 | 3.06mm | 2.92mm | 3.08mm | 3.03mm |
ボタン径 | 4.96mm | 5.01mm | 4.93mm | 4.95mm |
ボタン厚 | 2.70mm | 3.24mm | 2.69mm | 3.30mm |
ブレス幅 (最大-最小) | 19.62-14.87mm | 19.78-18mm | 19.67-14.75mm | 19.80-18.04mm |
クラスプ (長さ×幅) | 27.56×15.02mm | 33.94×20.43mm | 27.67×15.02mm | 33.87×20.70mm |
*サンプル機ゆえに生じた大幅な誤差と思われる
上記の実測結果はあくまで目安として参考にしていただきたいが、それでなくとも新旧スピードマスター プロフェッショナルの違いは明らかになったことだろう。もし見比べる機会を得て、51個目以降の違いを見つけたら、ぜひとも編集部までご意見をお寄せいただきたい。