時計の良さは“顔”に出る!インデックス&針のバランスは文字盤の印象を作る重要パーツ【第3回】

時計の第一印象を決めるのはやはり文字盤。最近は腕時計の急速な進化で「文字盤の作りが良くなってきた」といいますが、実際はどのように作られているのか、気になる人も多いはず。そこで、2本以上の時計を見比べて悩んだときに注目しておきたいポイントを、3回に分けてご紹介していきます。最終回は、インデックス&針の種類を見てみましょう。

インデックス

針が時間を示すために欠かせないのがインデックスで、アワーマーカーや時字(ときじ)などとも呼ばれます。

【バー】シンプルな1本線で示すタイプ。別体の素材をカットして取り付けたものが高級品に多く見られます

【くさび】同様の形状をしたドフィーヌ針と組み合わされることが多くドレスウオッチの定番仕様

【ローマ】ローマ数字は、クラシックな雰囲気が強まります。4の表記がⅣと、IIIIでも印象に違いが

【アラビア】算用数字でもあるアラビア数字は、視認性の高さが特徴。書体によるこだわりも見られます

【ドット】金属で縁取り、そこに夜光塗料を入れた大型のものが、ダイバーズウオッチに頻出

【スクエア】個性の強い角型インデックスは、ドットと同じくダイバーズに多め。暗所での視認性が高いです

緻密なメカニズムによって動く針は、時を刻むための最重要パーツ。取り付け作業には繊細な作業が必要となります。

【バトン】最もシンプルな直線タイプ。立体的に仕上げられるほど高級感が出てきます

【剣】十分な面積が取れるため、夜光塗料が塗布しやすく、幅広い時計に使われる定番形状

【グレゲ】ギヨシェと同じく、時計師アブラアンールイ・ブレゲが考案。先端の偏心穴が特徴

【ドフィーヌ】根元が太く、徐々に細くなる形状。高級品は針の左右を斜めにカットした立体形状に

【アロー】先端を矢印形や三角形で強調した針は、スポーツウオッチの視認性向上に貢献

【リーフ】丸みを帯びた形状は、様々なジャンルの時計に採用されます。剣型よりも柔らかな印象

 

ダイアルの製法装飾技法とみてきましたが、盤面に施される装飾やインデックス、そして針についても手をかけたものほど高額になります。

例えば、時を示す数値やマークを文字盤に貼り付けるタイプの「アプライドインデックス」は、プリントではなく文字盤に別途取り付ける高級仕様。良いものかどうかを見分けるコツとしても、立体的に作られているほうが手間がかかっていると見て良いでしょう。