誕生40周年を迎えた“落としても壊れない時計”【G-SHOCK】の軌跡を、アニバーサリーイヤーにちなんで1983年の誕生年から1年ずつ、その年の時代背景と共に振り返る連載の最終回。
40年にわたる技術革新と伝統的なスクエアデザインを見事に融合させた、40年目の“誕生日”に相応しいニューモデルについて紹介する。
厚みを抑えながら定番のスクエアフォルムで光学式心拍計を実装
従来より、ランニングやトラック競技、または各種スポーツをする際にも着用されてきたG-SHOCKにとって、耐衝撃性はもちろん、耐久性や小型化、フィット感を高めることは命題であった。そして昨今のフィットネスブームのニーズにも応えるべく、G-SQUADシリーズが誕生したという背景がある。しかしながら難点がサイズとバッテリーで、トレーニングデータとして重要な心拍数の計測のために必須といえる光学式センサーを搭載すると、どうしてもケースが厚めになってしまい、装着性が幾分損なわれ、さらには余裕を持った駆動時間を確保できないのが事実であった。しかし今回、誕生から40周年を迎えたG-SHOCKにとって大きなターニングポイントとなるモデルが発表された。それが、G-SQUADの最新作「DW-H5600シリーズ」である。
ユーザーにとって最適なアクティビティやトレーニングを行うことをサポートする新作「DW-H5600シリーズ」は、G-SHOCKのルーツである初代DW-5000Cの直系にあたる機種であり、伝統のスクエアフォルムを踏襲している。まさに原点回帰を彷彿とさせるスタイルが魅力で、これに最新の光学式心拍計を積んでいるのだ。その厚みはメタルベゼル仕様が16.6mm厚、樹脂ベゼル仕様が17.4mm厚。ロングセラーの電池式ベーシックモデル(DW-5600E-1)が13.4mm厚だから、プラス3~4mmといったところで、装着感を大きく損ねてしまうことはない。
スポーツ機能は歩数計測ができる加速度センサーを使ったランニングやウォーキングなどのほか、トレーニング解析、睡眠による回復度の解析、呼吸エクササイズといったファンクションも備える。あえて機能を絞ることで、デザイン同様に扱いやすいミニマリズムに振ったコンセプトで開発されている。
時代のニーズを汲み取った実用的なスペックを、シンプルデザインに収めた「DW-H5600」。オリジンと同じ“DW”から始まるそのナンバーから察することができるように、誕生から40年以降もG-SHOCKのイノベーションが止まないことを提示している。その答えのひとつが、オリジンの生みの親である伊部菊雄氏が40周年のキックオフイベントで語っていた、“これからは若いデザイナーや開発者が中心となり、AIとのマッシュアップG-SHOCKが誕生する予定”なのかもしれない。今後もG-SHOCKから目が離せそうにもない。
なお、G-SHOCKの40回目の“誕生日”となる2023年4月12日限定で、ブランドカラーをモチーフとするライトアップを東京タワーにて実施。世界に向けて記念すべき40周年を知らせる。
G-SQUAD DW-H5600シリーズ DW-H5600MB-1JR 4万4000円
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Text/WATCHNAVI編集部