プロフェッショナル向けの時計を開発するドイツの名門ブランド【SINN(ジン)】が最新作を発表。クロノグラフ(60分積算計)を備えたダイバーズウオッチ「613 St」と「613 St UTC」の2モデルが発売となり、価格は62万7000円(税込)~。
厳格なテストをクリアするジンのダイバーズ
ジンは、ヨーロッパのダイバー機器規格に準拠した時計を製造した初のブランドとして知られている。全てのダイバーズウオッチは150年以上の歴史を持つ船級・認証機関、DNVによる厳格なテストを受け、耐圧性、防水性、機能性、温度変化による曇りへの耐性が認証されており、その信頼性は極めて高い。ケースサイズや防水性能で幅広いバリエーションを揃えるが、今回、新たにクロノグラフ搭載の「613 St」と「613 St UTC」がラインナップに追加された。
多くの情報量を巧みに配した文字盤デザイン
「613 St」は、リューズとプッシュボタンを右側に配した実用的なダイビングクロノグラフだ。ブラックの逆回転防止ベゼルを備えた直径41mmのステンレススチールケースに、同じくブラックの文字盤を採用し、まさにダイバーズウオッチといった精悍な外観を特徴とする。文字盤にはバーインデックスを採用し、6時位置にホワイトの60分積算計、9時位置にスモールセコンド、3時位置に日付表示を配置。情報量が多いながらも、計算し尽くされた美しいレイアウトが印象的だ。秒針の先端と60分積算計の針を赤、スモールセコンドの針は白でデザインし、ダイバーズウオッチの生命線である視認性もしっかり確保している。また、4時位置に記される「Ar」の文字は、ジン独自のArドライテクノロジー搭載を示すもの。この技術はドライカプセルの搭載、EDRパッキンの使用、プロテクトガスの充填という3つの要素で構成され、ムーブメントのオイル劣化や急激な温度低下によるサファイアクリスタルの曇りを防ぎ、信頼性の高い機能と精度の維持に大きく貢献する。
自動巻きムーブメント、キャリバーSW515を搭載
プッシュボタンには独自のD3システムを採用し、側面からの埃や湿気の侵入を徹底的にガード。回転ベゼルは一般的なはめ込み式ではなく、ジン独自の特殊技法でケースに固定されているため、、海中での予期せぬ事故を防止する。時計の心臓部には約56時間のパワーリザーブを備えた自動巻きムーブメント、キャリバーSW515を搭載。このムーブメントは軟磁性素材のリングで保護され、文字盤と裏蓋にも同素材を使用することで、80000A/mという驚異的な耐磁性能を実現している。ベルトはステンレススチール製とシリコン製の2型を展開予定だ。
ジン「613 St」 71万5000円/自動巻き(Cal.SW515)、毎時2万8800振動、約56時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット、サファイアクリスタル風防(両面無反射)。直径41mm、厚さ15mm。50気圧防水。2025年夏発売予定。
UTC機能を搭載し、より機能性が増した「613 St UTC」
「613 St UTC」は、直径41mmのケースサイズや50気圧の防水性能、Arドライテクノロジー搭載、80000A/mの耐磁性能など、多くの仕様が「613 St」と共通する。最も大きな違いとなるのは、文字盤3時位置に「UTC」と記されているように、24時間表示式UTC(デュアルタイム)機能の搭載だ。ミニッツトラックの内側に配されたセカンドタイムゾーンと、グレーでデザインされるGMT針を組み合わせることでローカルタイムとホームタイムを瞬時に確認可能。ムーブメントにはUTC機能と日付け表示機能を備えた自動巻きムーブメント、キャリバーSW535を採用した。こちらのモデルも、ベルトはステンレススチール製とシリコン製の2型が展開される。
ジン「613 St UTC」 84万1500円/自動巻き(Cal.SW535)、毎時2万8800振動、約56時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット、サファイアクリスタル風防(両面無反射)。直径41mm、厚さ15mm。50気圧防水。2025年夏発売予定。
問い合わせ先:ホッタ TEL.03-5148-2174 https://sinn-japan.jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈
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