230年以上の歴史をもつスイスの伝統的ブランド【ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)】から、新作「ロレアート インフィニットグレー」が2025年6月23日に発売された。価格は250万8000円(税込)となる。
高度な技術によって美しく仕上げられたグラン・フー エナメルの文字盤
「ロレアート」は1975年にオリジナルモデルが発表された八角形のベゼルが特長のコレクションだ。今作の最たる特長は美しいグレーの文字盤である。青みがかった独特の色味は、グラン・フー エナメルによるもの。これは粉末状にしたシリカ、鉛丹、カリ、ソーダを正確な比率で混合したエナメルに金属酸化物を結合させ、それを塗り重ねたものを約800度の窯で5~10回ほど焼成を繰り返すことで完成する。この工程ではわずかな欠陥が生じることもあるため高度な技術を要するが、完成した文字盤は色褪せや劣化が極めて少ないのも大きな魅力。さらに、この半透明のエナメル層の下にはサンレイ装飾を施したフランケ(型押し)仕上げがされており、コンマ数ミリの高さ以上に奥行きが感じられる。
そのほかに同コレクションの伝統が伝わる部分が随所にある。時分針はロジウムプレートのバトン型になっており、細身のセンターセコンドには同社のアイコニックなゴールドブリッジにインスパイアされたカウンターウェイトを配置。3時位置の日付窓には、文字盤に合わせたカラーディスクにホワイトの数字を組み合わせた。また、一体型となっているステンレススチール製ケースとブレスレットは、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げを交互に施すことで、より複雑なデザインを引き立てる。

今作もオリジナルモデル同様、自社製ムーブメント「キャリバーGP01800」を搭載。厚さはわずか3.97mmでパワーリザーブは約54時間となっている。この自動巻きムーブメントの細部に至るまで同社の厳格な基準が反映されており、ピンクゴールド製ローターは円弧状のコート・ド・ジュネーブ装飾、ブリッジは直線状のコート・ド・ジュネーブ装飾、ネジは鏡面仕上げ、エッジは面取りされ、地板はペルラージュ装飾とゴールドのエングレービングが施されている。余念なく仕上げられたこの美しいムーブメントは、シースルーバックから鑑賞可能だ。
写真は時間とともに色褪せていくが、「ロレアート インフィニットグレー」のグラン・フー エナメル文字盤は色褪せることなく、永く時を刻み続けることだろう。
ジラール・ペルゴ「ロレアート インフィニットグレー」 Ref.81010-11-3475-1CM 250万8000円/自動巻き(Cal.GP01800-2524)、毎時2万8800振動、約54時間パワーリザーブ。ステンレススチール製ケース(シースルーバック)&ブレスレット。 直径42mm、厚さ10.68mm。10気圧防水。
問い合わせ先:ソーウインド ジャパン ジラール・ペルゴ TEL.03-5211-1791 https://www.girard-perregaux.com ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/Ren Kanagawa
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