ノスタルジーを感じさせる“モータースポーツ”と“空の旅”をデザインに落とし込んだ新作時計【ハミルトン】&【ツェッペリン】

アメリカの鉄道や軍用時計としての輝かしい歴史と、スイスの優れた技術力を融合させた【ハミルトン(HAMILTON)】と、伝説的な飛行船をモチーフに取り入れたドイツブランド【ツェッペリン(ZEPPELIN)】が、それぞれニューモデルを発表した。“モータースポーツ”と“空の旅”というテーマを掲げ、各々の美意識が凝縮されたこれらの新作を解説する。

モータースポーツ黄金期へのオマージュとなるクロノグラフ

ハミルトンが放つ新作「イントラマティック クロノグラフ H」は、1960年代後半から70年代初頭にかけてモータースポーツが隆盛を極めた黄金時代へと我々を誘うタイムピースだ。当時のスピードへの挑戦を支えたのは、計器としての信頼性を備えたクロノグラフであった。本機では、その時代のストイックな機能美を、現代的な感性で再解釈。3つのモデルが用意されるが、特に注目すべきはハンターグリーンとウォームブラウンの2モデルだ。40mm径のステンレススチールケースに外周から中心に向かって色が淡くなるグラデーション文字盤を収めることで、メリハリの効いた外観が生まれ、手首に収まった際の存在感を大きく高めている。また、ブルーとオレンジのコンビネーションモデルは、当時のレーシングスピリットを象徴するカラーリングを想起させ、ファッショナブルかつスポーティな仕上がり。厚さ14.35mmのケースは、両面に反射防止加工を施したボックス型のサファイアクリスタル風防と相まって、サイドビューからもヴィンテージ特有の重厚感を楽しめる設計となっている。

本機の内部には、標準持続時間60時間のパワーリザーブを誇る手巻きムーブメント「H-51」を搭載。リューズを巻き上げる際の手応えやプッシュボタンを押し込む瞬間の確かな感触は、現代のデジタルデバイスでは決して味わえないプリミティブな体験といえ、本機の魅力のひとつに挙げられる。さらに、チタン合金ベースの最新素材であるNivachron™製ヒゲゼンマイを採用することで、磁場や温度変化、衝撃に対する耐性も飛躍的に向上した。ストラップには、レーシンググローブを彷彿とさせるパンチング加工を施したヌバックレザーを標準装備しており、交換可能なメッシュブレスレットも付属。気分やファッションに合わせた瞬時のスタイルチェンジも可能となっている。

ハミルトン「イントラマティック クロノグラフ H」 Ref.H38429861 32万4500円/手巻き(Cal.H-51)、60時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ヌバックレザーストラップ(メッシュブレスレット付属)。ボックス型サファイアクリスタル(両面反射防止加工)。直径40mm、厚さ14.35mm。10気圧防水。

ハミルトン「イントラマティック クロノグラフ H」 Ref.H38429591 32万4500円/手巻き(Cal.H-51)、60時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ヌバックレザーストラップ(メッシュブレスレット付属)。ボックス型サファイアクリスタル(両面反射防止加工)。直径40mm、厚さ14.35mm。10気圧防水。

 ハミルトン「イントラマティック クロノグラフ H」 Ref.H38429541 32万4500円/手巻き(Cal.H-51)、60時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ヌバックレザーストラップ(メッシュブレスレット付属)。ボックス型サファイアクリスタル(両面反射防止加工)。直径40mm、厚さ14.35mm。10気圧防水。

 

問い合わせ先:ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL.03-6254-7371 https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/

 

ツェッペリン飛行船に流れる優雅な時間を表現

ドイツの質実剛健なクラフツマンシップを象徴するツェッペリンからは、“旅の芸術”と称えられた1930年代の飛行船の記憶を呼び覚ます日本限定スペシャルエディション「100周年記念シリーズ オープンハート・オートマティック」の最新作が登場した。かつてツェッペリン飛行船による航行は、限られたエリート層にのみ許された特権的な体験であり、その船内は“空飛ぶ社交場”としての品格を求められた。今回発表された「7662-8」は、そうした贅を尽くした空間を想起させる優雅な作り込みが見どころとなる。まず、アイボリーの文字盤と温かみのあるゴールドカラーのケースを組み合わせることで、落ち着きと気品を兼ね備えたアンティーク調の質感を再現。文字盤の縁の肉厚を緩やかに落としたボンベダイヤル構造は、ドーム型風防越しに光を屈折させ、見る角度によって表情を変化させる。針にはクラシックの王道であるブレゲ針を採用し、細部まで1930年代の美意識を徹底している。

特筆すべきは、スモールセコンドと重なるように、文字盤7時位置に設けられたオープンハートだ。ここから覗く日本製ムーブメント「MIYOTA 82S5」のテンプが毎時2万1600回振動する様子は、巨大な飛行船を動かしていたエンジン機構を想起させる。裏ブタはシースルー仕様となっており、時計を外した際にムーブメントの精緻な動きを堪能できるのもオーナーの特権といえるだろう。また、公式オンラインショップ・一部販路限定モデルとなる「7662-0」も用意されており、こちらはネイビー文字盤とゴールドケースのコンビネーションを採用。これはLZ127号が飛行中に目にした深い海の色をイメージしたもので、よりロマン溢れる仕上がりとなっている。

ツェッペリン「100周年記念シリーズ オープンハート・オートマティック」 Ref.7662-8 7万8100円/自動巻き(MIYOTA 82S5)。ステンレススチールケース(シースルーバック)、カーフレザーストラップ。直径40mm。5気圧防水。2026年2月20日(金)発売予定。

ツェッペリン「100周年記念シリーズ オープンハート・オートマティック」 Ref.7662-0 7万8100円/自動巻き(MIYOTA 82S5)。ステンレススチールケース(シースルーバック)、カーフレザーストラップ。直径40mm。5気圧防水。2026年2月20日(金)発売予定。公式オンラインストア・FORTUNETIME 阪急メンズ東京・A.M.I名古屋パルコ店にて販売予定。

 

問い合わせ先:ウエニ貿易 TEL.03-5815-3277 https://zeppelinwatch.jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

 

今回、ハミルトンは1960年代後半から70年代初頭にかけてのモータースポーツの世界観を、ツェッペリンは1930年代のラグジュアリーな飛行船の旅をテーマに新作を世に放った。異なるアプローチであれど、共通するのは、豊かな歴史と現代の時計製造の技術が見事に融合している点だ。どちらも時計をこよなく愛する者たちの心を揺さぶる逸品と言って過言ではないだろう。

 

Text/三宅裕丈

TAG

人気のタグ